「落ちない」巨岩に正月飾り 地域が盛り上がるよう期待込め
長野県飯田市上村 高さ5メートルの「蛇岩」
飯田市上村中郷にある高さ5メートルほどの巨岩「蛇岩(じゃいわ)」の前にあるほこら「平成おちんの神」で12月28日、住民が正月の飾り付けをした。2025年の干支はヘビを表す「巳(み)」でもあり、地域活性化への期待も込めながら作業した。 【写真】鳥居に手製の正月飾りを取り付ける熊谷さん
巨岩の下に大蛇がいたとの言い伝え
巨岩は江戸時代末期、大雨で山から転がり落ちたが近くの上村川の土手で止まり、川に落下しなかった―とされている。「落ちない」ことにちなみ、ほこらは地域が盛り上がるよう上村中郷地区の元建設会社社長野村武市さん(87)が8年前に設置。巨岩の地下にはかつて、大蛇がいたとの言い伝えもあるという。
岩が持つ雰囲気も楽しんで
作業は体調不良の野村さんに代わって、同地区に住む義理の弟の熊谷栄三郎さん(85)が行い、ほこらの鳥居に自作した松飾りやしめ縄などを取り付けた。熊谷さんは「今年は地震や物価高で大変だった。邪気を払ってくれる巳年になるよう願いを込めた」。野村さんは「岩が持つ雰囲気も楽しんで」と話していた。