元千代の国が断髪式「好きなことを歩けなくなるまでやれて幸せ」…闘病中の兄、俳優の澤田賢澄さんの近況も明かす
大相撲で昨年7月に引退した元幕内・千代の国の佐ノ山親方(九重)の断髪式が8日、東京・両国国技館で開催された。師匠・九重親方(元大関・千代大海)の止めばさみで大銀杏(おおいちょう)に別れを告げた。「引退した時は5分連続で歩くこともできなかった。自分の好きなことを歩けなくなるまで、やらせてもらえて幸せだな」と、17年間の現役生活を感慨深く振り返った。 兄で4月に「脳幹出血」で倒れた元幕下・千代の眞で俳優の澤田賢澄の近況も明かした。先月から目が開くようになり、相手の発する言葉にも反応できるようになったという。「しゃべっている内容は理解していて、『今週の土曜は断髪式だよ』と言うと、目を開いて呼吸が荒くなる。今日も『大丈夫だから』と言ってきて、本当に必死で懸命に生活している。(断髪式が)『無事に終わったよ』という報告をしたい」と兄への思いを語った。 夏場所中は自身の業務も重なり面会に行けなかったが、場所後、久しぶりに面会に訪れると、起き上がろうとする様子を見せたという。「しゃべりけかけたら、涙は出てないけど、泣くんです。過去の動画を見せたら覚えていて、良くなると信じている」と兄の回復を願った。 今後も九重部屋の部屋付き親方として後進の指導にあたる。「ケガをしてきて、大変さもわかる。僕は休むことが怖くて、だんだんダメになっていたので、休むことの大切さを伝えたい」と自身の経験を伝えていく。
報知新聞社