「長江源のギガビットネットワークタウン」完成で新しい生活がスタート
【東方新報】「今や村中どこでもネットの信号が強くて、どこに行っても電話が通じる。生活が本当に便利になったよ」と、長江(揚子江、Yangtze River)の源流に位置する青海省(Qinghai)海西モンゴル族チベット族自治州(Haixi Mongol and Tibetan autonomous prefecture)ゴルムド市(Golmud)の唐古拉山鎮沱沱河地域でチベット料理レストランを経営する村民のニマツォさんは嬉しそうに話している。 最近、沱沱河地域で基幹局の建設が完了し、ネットワークがカバーされて信号が安定し、情報のやり取りもスムーズになった。店が忙しくないときには、ニマツォさんは500キロ離れた家族と気軽にビデオ通話ができるようになったという。 この唐古拉山鎮は、チベット高原の中央部に位置し、三江源自然保護区の中にあり、「長江の源流の第一の町」とも呼ばれている。平均海抜が4700メートルと非常に高く、1年中寒くて酸素も少なく、厳しい気候と脆弱な生態系を持つ地域だ。管轄区域の面積は4.8万平方キロに及び、北はココシリ(Hoh Xil)国家級自然保護区、東は玉樹チベット族自治州(Yushu Tibetan Autonomous Prefecture)の治多県や曲麻莱県、西南はチベット自治区(Tibet Autonomous Region)の安多県に接している。このため、唐古拉山鎮はチベットへの交通の要所となり、大型の輸送トラックが頻繁に行き交う戦略的な地点となっている。 沱沱河で休憩中のトラック運転手、馬松青(Ma Songqing)さんも、車を停めてすぐに家族にビデオ通話をかけて無事を知らせた。「109号線を20年以上走っているが、いつも沱沱河で休憩する。今はここでも信号がとても良くて、いつでも家族に連絡できるのがありがたい」と話している。 「ネット環境が良くなってから、観光シーズンにはお客さんの注文やチェックイン手続きがスムーズで、商売がどんどん良くなっているよ」と沱沱河でホテルを経営する鄭霖賢(Zheng Linxian)さんも話している。 近年、遠方から来た自家用車の旅行者たちが沱沱河をチベットへの休憩地として選ぶことが増えており、旅行インフルエンサーたちがライブ配信をする様子もよく見かける。村をカバーするギガビットネットワークのおかげで、これらの観光客が簡単に旅の様子をシェアできるようになった。 現在、唐古拉山鎮の政府機関や住宅地はすべてギガビットネットワークに接続されている。10以上のビジネスホテル、約500の客室、唐古拉山鎮の家庭や商店、移民村も中国聯通のギガビットブロードバンドに接続されている。5Gやギガビットブロードバンドといったインフラが整備されることで、沱沱河はまさに「長江源のギガビットネットワークタウン」となった。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。