【プレビュー】16年ぶりの激突。J1に居続ける鹿島の4連勝か、J1に帰ってきた東京Vの3連勝か| Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J1リーグは5月11日と12日に第13節が開催。カシマスタジアムでは、鹿島アントラーズと東京ヴェルディが対戦する。
16年ぶりにこのカードが実現する。鹿島アントラーズと東京ヴェルディの激突。“オリジナル10”同士のクラブが、カシマスタジアムで白熱のバトルを繰り広げる。 迎え撃つ立場の鹿島は、前節・柏レイソル戦で勝利し3連勝を達成。3位まで順位を上げた。開始早々に先制点を挙げながらも後半途中に追い付かれるゲームで決勝点を挙げたのは、チャヴリッチ。今季からチームに加わった背番号7がアディショナルタイムにビューティフルゴールを沈めた。それをアシストしたのはチームの大黒柱の鈴木優磨であり、この二人のコンビネーションが深まっているのは、他チームにとって脅威である。 その中、勝てば首位浮上の可能性もある東京Vとの一戦に向け、誰よりもモチベーションを高めているのは安西幸輝で間違いないだろう。東京Vのアカデミーで小学生時代から育ち、トップチームに昇格後は主力としてプレー。鹿島に移籍するまでは緑一色のサッカー人生を過ごしてきた。移籍後初めて臨む古巣戦。気合十分の左SBに注目だ。 今季は10番を背負い、キャプテンを務める柴崎岳もプレシーズンで負ったケガが癒え、戦線に復帰してくる可能性もある。タレントがそろいはじめた常勝軍団が、ホームで4連勝を飾り首位を脅かしたい。 対して、乗り込む立場となる東京Vもサガン鳥栖、ジュビロ磐田相手に勝利し、今季初の連勝を達成。特に前節・磐田戦はJ1復帰後初のホームでの勝利だったこともあり、ようやくファン・サポーターとともに歓喜の瞬間を味わえた。これで10位に浮上。16年ぶりのトップカテゴリーの舞台で堂々の戦いぶりを披露している。 3連勝を目指して今節は戦うことになるが、攻撃の核として躍動している染野唯月と守備の要であるCB林尚輝は鹿島からのレンタル移籍中のため今節は契約上の関係で出場が不可。大事な一戦に向けて攻守で替えの利かない二人を欠くこととなる。ただ、このシチュエーションはあらかじめ分かっていたことであり、城福浩監督の用兵策が試される試合でもある。 その一方で、U-23日本代表としてカタールで行われていたU23アジアカップを戦い、決勝戦で決勝点を挙げた山田楓喜はすでにチームに合流を果たしており、今節での復帰は確実。現在2戦連発中でチームトップの5ゴールをマークする木村勇大も最前線で抜群の存在感を放っており、十分にタレントはいる。 ここで3ポイントを持ち帰ることができれば、若いチームにとってそれはこれ以上ない自信となる。臆せずに戦い、上位の鹿島を叩きたい。