Travis Japanは「夢のHollywood」と共に進んできた 初音源化を機にその道のりを辿る
Travis Japanのステージへのこだわりが見える歌詞
また、ダンスやショーに対する強い覚悟を示す歌詞は、グループの数々の分岐点とも符合する。Travis Japanがこれまで歩んできた歴史は、決して平坦なものとは言えなかった。結成からデビューまで実に10年以上の月日を重ね、メンバーも変遷する中で「夢のHollywood」という楽曲を得て、グループとして新たなスタートを切った。そして、ステージスキルを磨くことで着実にステップアップし、多くのチャレンジを繰り返しながら、デビューにたどり着いた。その過程で上がったステージでは、必ずといっていいほどこの楽曲が歌われてきた。彼らのデビューまでの歴史を語る上でも、この楽曲が1stアルバムに収録される意味は非常に大きい。 そして歌詞と歴史のリンクという意味で代表的なエピソードは、なんと言っても2022年のアメリカへのダンス留学だろう。楽曲のタイトル通り、7人でハリウッドのあるロサンゼルスに乗り込み、自分たちの力で生活をしながら、世界最高峰のダンスコンテスト『World Of Dance Championship』での入賞、公開オーディション番組『America's Got Talent』への出演など、実績を積み上げ、世界デビューを掴み取った。「夢のHollywood」が発表された当初は、多くのファンが世界で活動する様子を想像できなかったはず。そんなTravis Japanが、楽曲に導かれるように、6年の年月をかけてハリウッドに辿り着き、夢を掴んだ。 時代が進み、彼らを取り巻く環境が変わっても、Travis Japanが「夢のHollywood」を歌い続ける限り、きっとこの曲を体現し続けてくれるだろう。この楽曲が1stアルバムで音源化される背景には、Travis Japanの原点とも言える想いが改めて込められているのかもしれない。
恒松エント