ソフトバンクの大型買収で再び注目、ARMに期待される「IoT」って何?
2020年には世界のIoT市場規模は1.7兆ドルに
IoTは、私たちの生活を便利にするだけでなく、企業の生産・流通などにも大きな変化をもたらすと言われており、米国の調査会社IDCは2020年には世界のIoT市場規模が1.7兆ドルにまで拡大し、IoTのT(Things)にあたるネットワーク接続機器の数は300億台に達すると予想しています。日本国内でも、2020年の市場規模は15兆2413億円にまで成長すると言われており、IoTは現在テクノロジー業界において最も注目されている成長分野のひとつだと言えるでしょう。 こうした市場拡大の中にあって、IoT機器に搭載する、モノの状態を把握するために活用されるセンサーや、IoT機器が収集したデータを蓄積・送信するためのメモリー・プロセッサーといった半導体部品に対する需要は、今後さらに高まるものと考えられます。ソフトバンクがARM買収に動いた背景には、こうしたIoT市場の拡大に伴う半導体製品に対する需要増加への期待や、ソフトバンク自身がIoT分野での製品・サービスの開発を推進していく上で、ARMとのシナジーを活用していきたいという狙いがあるのではないでしょうか。今後、ソフトバンクが成長するIoT市場においてどのような役割を果たしていくのか、注目したいところです。 (執筆:井口裕右/オフィスライトフォーワン)