〔東京外為〕ドル、153円台前半=米金利低下で水準切り下げ(8日午前9時)
8日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利の低下に圧迫され、1ドル=153円台前半に水準を切り下げている。午前9時現在、153円16~17銭と前日(午後5時、153円99~154円00銭)比83銭のドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間は154円前後でもみ合った。米国時間は、米長期金利の低下を背景に売りが強まり、中盤には152円80銭台に急落。終盤はFOMCでの利下げ決定で上下に振れた後は再び152円80銭台に戻った。東京時間の早朝はやや買われ、153円台前半で推移している。 前日の米債市場では、米大統領選でトランプ氏が勝利したことを受けて米債が売られた反動から買い戻しが入り、米長期金利は低下に転じた。当初は、トランプ氏の保護主義的な政策はインフレ懸念を強めると警戒され、米債は活発に売られたが、前日は売られ過ぎとの見方から買い戻しが入り、米長期金利は低下した。 東京時間は米長期金利の低下が「引き続き圧迫要因」(FX業者)ながらも、ドル円はトランプ氏勝利後の高値(154円70銭前後)からかなり下がった後でもあり、「いったんは売り一巡となる可能性もある」(大手邦銀)という。また、「米大統領選という大きなイベントを通過した後を受け、目先は落ち着きどころを探る展開になるだろう」(同)との声が聞かれる。 ユーロは対円で下落。対ドルは上昇。午前9時現在、1ユーロ=165円34~36銭(前日午後5時、165円58~59銭)、対ドルでは1.0795~0795ドル(同1.0752~0753ドル)。