【能登半島地震1年】進まない復旧と復興…被災地住民「少しでも前向きでいい年に」
新年に願う 平穏な日々
一方、こちらは、高岡市伏木地区です。 伏木地区のなかでも液状化被害が深刻な地域では、130世帯以上が減少し、特に被害の大きかった石坂と中道の自治会では、世帯の4割近くが減りました。 被災家屋は次々と解体されてあちこちに空き地が広がり、下水道の本格的な復旧工事も始まったばかりです。 元日、被災地域を見下ろす伏木神社には、多くの住民が参拝に訪れていました。 上野アナ「地震から1年経ちましたが去年どんな1年でしたか?」 「(地震を)ずっと忘れることなく過ごしていました。だからきょうの4時10分が怖い。とにかく地震がありませんように。それさえなければ、みんな健康で元気で過ごせるかなと思います」 「無事に1年が過ぎるようにと強く思って願いました」 「まだまだ不安が残っているが、でも今年は少しでも前向きでいい年になるように、この天気のようにみんなで頑張っていきたいと思う」
復興願い 伝統の唄と踊り
神社には、5月に行われる伏木曳山祭の関係者もー。 例年、曳山が通る道路の多くは、液状化被害で今も凸凹のままです。 米谷和也総々代「みなさんに少しでも元気を分かち合えるような1年になるように、我々も伏木の花車として力を尽くしていきたいなと思っています」 この日、伏木地区の各団体の関係者が集まった恒例の賀詞交歓会は、「震災復興」「がんばろう伏木」をテーマに開かれました。 「帆船と呼ばれる船と蒸気船の両方が併用して運用されている。伏木の港の栄え方が分かると思う」 震災を機に市に寄贈された写真を通して、港町として栄えた歴史を振り返りました。 そして、住民を元気づけようと伝統の唄と踊りが披露されました。 「震災からの復興の帆柱を立てたいと10年ぶりに披露させていただきます」
KNB北日本放送
「今年1年が大事な年」
住民が地区外へ転居し、地域のつながりはもちろん、自治会の運営も難しくなっています。 最も被害が大きかった石坂自治会・二口勇平会長「少しずつ帰ってきて家を建てられる方もおられますので、自治会活動も活発化すればいいなと思います。住民の笑顔が戻ってくることを願っております」 伏木校下自治会連絡協議会・坂廣志会長「少しずつ皆さんの気持ちも落ち着いて、とにかく復興に向けて頑張ろうという気持ちが強く芽生えているのではないか。今年はそれを(復興を)さらに加速させて今年1年が大事な年になるのではないかなと思っている」