実は教えたくない? 一皿の満足度が高い4皿コースを求めて、常連が通い詰める銀座の隠れ家ビストロ
イヴォワールでは、ラム肉がステーキで出されることが多い。「こちらのラム肉は豪快に焼き付けると、いい香りが出てくるので、その感覚を味わってほしいですね」と藤井シェフ。ランプに近い適度にサシの入ったもも肉はやわらかな食感。焼くことで甘い香りが漂い、香味の利いたエシャロットソースがそのラムの味を引き立てていた。
ラム肉におすすめのワインは、南仏のカリニャンとグルナッシュを使った赤ワイン。「こちらの赤ワインはほどよい野性味を感じさせながらも果実味に溢れたやさしい味わいなので、素材のうまみを引き出した肉料理に合います」と佐藤さん。柔らかな果実味がありつつ、ミネラルの透明感のある口当たりで、ラムのジューシーさをきれいにまとめてくれていた。
佐藤さんの「私が恋した自然派ワイン」
佐藤さんが恋した自然派ワインは、見た目からインパクトのあるアルザスのマグナムボトル(1.5L)のワイン。
「こちらはゲヴュルツトラミネールのオレンジワインです。マグナムボトルをグラスワインで使用することに抵抗がありましたが、いざ使ってみると開けたての華やかな香りを纏ったワインが、時間の経過と共に酸化熟成が進み、落ち着いた雰囲気の深みを持った味わいに変わっていきました。その変化をお客様に楽しんでいただいています。
アルザスのマグナムボトルは通常のマグナムボトルより長いので、お客様に“飲んでみますか?”とご提案すると、うれしい驚きがあるようです。私にとって、サービスの幅を広げてくれた自然派ワインです」
フランスの自然派ワインをラインアップ
イヴォワールでは、フランス料理に合わせてフランスを中心にした自然派ワインが用意されている。「コースに合わせてワインの流れを大切にしているので、バランスのいいワインやボリューム感のあるワインなど、さまざまなタイプを揃えるようにしています」と佐藤さん。グラスワインは常時10種類(900~1,800円)、ボトルワインは50種類(5,200~25,000円)と品揃えも申し分ない。好みとコースに合わせて佐藤さんにワインセレクトをお願いしよう。