ソフトバンク、守護神オスナの被弾から執念のドロー…代走・川村友斗が一ゴロで猛然と本塁に突入
ソフトバンク6―6ロッテ(23日)――延長十二回、規定により引き分けた。ロッテは九回にソトの3ランで逆転したが、ソフトバンクはその裏に敵失で同点に。その後は、ともに救援陣が踏ん張った。 【写真】9回1死3塁、代打・中村晃の内野ゴロで3塁走者・川村が本塁に突入し、捕手・佐藤(右)の落球を誘って同点の生還
ソフトバンクは2点リードの九回二死から、守護神オスナが逆転3ランを浴びた。そこで負けないのが、チームの勢いだろう。
その裏の攻撃は控え選手が奮起した。ロッテの抑え益田に対し、先頭の近藤が二塁打。右手の負傷でスライディングをさせられない近藤に、代走・川村が送られた。緒方がきっちり送って一死三塁。ここで、代打・中村晃の打球は一ゴロとなったが、川村が猛然と本塁に突入し、タッチにいった捕手・佐藤の落球(記録は失策)を誘って追いついた。
若手のいい面ばかりが出たわけではない。六回には二塁手・広瀬隆太(慶大)の悪送球で2点を失った。延長十二回は先頭の代打・仲田が内野安打で出塁したが、佐藤直がバントで送れず、さらに一塁でけん制死。佐藤直は「練習して同じミスをしないようにしたい」と悔やんだ。
それでも、七回に2点二塁打を放っていた佐藤直に対し、小久保監督は「あのタイミングで打ったら普通は勝つけどね。印象悪く終わっているのは、あいつらしい」と責めはしなかった。若手のプレーに、出番を勝ち取ろうとする気迫がこもっていることは何より心強いはず。2位とのゲーム差は10に広がった。懸命な選手たちに経験を積ませ、成長を待つ余裕は十分にありそうだ。(平島さおり)
ソフトバンク・小久保監督「負けなくてよかった。(同一カード3連勝は逃し)三つ勝つのは難しい」