衆議院議員総選挙2024・青森選挙区 “保守王国”青森での戦後最短・異例の短期決戦を振り返る―
弘前市の有権者 Q.何を基準に投票したか? 「今までの業績」 「自民党の不正でお金の問題があったのが一番」 岡田氏は大票田の弘前や、五所川原など市部で訴えを浸透させ、8万6000票あまりを獲得。木村氏に1万票以上の差をつけて当選を果たしました。 そして、一夜明けて岡田氏は「やっと仕事ができるチャンスをもらえた」と笑顔を見せながらも重責に気を引き締めていました。 岡田華子 氏(28日取材) 「今回の選挙の結果で、地域を二分したように思っている。地域の分断が生まれないように、分断が政治の停滞、市政・県政・国政の停滞にならないように、関係づくりを深めていくところから始めていければいい」 木村家の牙城に風穴を開けた岡田氏は、衆院選で託された有権者の声を地域に根差した活動で国政へ届けたいとしています。 ■青森県関係の当選者は…? まとめ 今回の衆院選で青森県関係の当選者は6人。全国と同様に自民党が苦戦、立憲民主党が躍進したほか、新風も吹きました。 自民党はいずれも前職の青森1区の津島淳氏、2区の神田潤一氏、比例東北で江渡聡徳氏が当選を果たしましたが、3区の前職が敗れ、公示前4議席から3議席に減らし、2012年の衆院選から続いてきた県内の議席独占が崩れました。 一方、立憲民主党は青森3区で新人の岡田華子氏が初当選。小選挙区では敗れたものの青森1区で次点となった升田世喜男氏が比例東北で返り咲きを果たし、2議席を獲得しました。 また、れいわ新選組は新人の佐原若子氏が比例東北で初当選を果たし、国政選挙では東北で初めての議席獲得となりました。 ■激戦の「青森1区」 「青森1区」は接戦となった末、自民党・前職の津島淳氏が立憲民主党・元職の升田世喜男氏らをやぶり、5回目の当選を決めました。一方の升田氏は比例で2回目の当選を果たしました。 衆院選の度に激しく戦ってきた因縁の2人、顔を合わせるのは2009年、12年、14年、17年、そして今回と「5回目」です。「政治とカネ」の問題のあおりを受けて、津島氏は厳しい選挙戦となる中、大物が相次いで応援に入りました。