なぜ優れた人の勉強法を真似しても成績は上がらないのか?現役東大生「重要なのは、東大合格者の多くが身に着けている<ある習慣>で…」
◆東大生とは「習慣として勉強法を試し続けてきた人」 整理すれば、才能でなんとかならないのが東大入試で、そんな入試を乗り越えて東大に合格したいと思ったら、自分に合った勉強法を確立しなければならない。 つまり東大生の多くは、「自分に合った勉強法を確立するべく、習慣としてさまざまな方法を試し続けてきた人」たちなのです。 自分にあう・あわないを試したうえで判断し、ときには別の勉強法を組み合わせたりもして、自分の実力をアップさせていく…。 そんな習慣を身に着けている人たちだからこそ、その勉強法を実践したときにどんな効果が得られるのか、どうすれば効果を最大化できるのか、どんな人にその勉強法が向いているのかをよく理解しているのです。 あらためて、なぜ自分なりの勉強法を見つけるべきなのでしょうか? それは、人によって環境も、得意・不得意といった状況もまったく異なるからです。 自分の部屋で勉強するのが向いている人。リビングで勉強するのが向いている人。学校で勉強するのが向いている人。塾の自習室が勉強に向いている人。 そもそも人によって集中できる場所は異なります。 さらに、現時点でどのくらいの点数が取れるのか、そもそもどの科目が得意なのか、苦手なのか…。状況や条件も多岐にわたります。 それなのに、ただ「友達がやっているから」「あこがれのあの人が書いた本だから」「売れている勉強法の本だから」となんとなく試しているだけでは、結果がでないのも仕方ないのではないでしょうか。
◆守・破・離の3ステップで勉強の処方箋を手に入れよう 僕自身が授業をさせてもらったり、何かとお世話になっている武蔵野大学中学校・高等学校の元校長・日野田直彦先生は、その著書『東大よりも世界に近い学校』(TAC出版)で、「守破離が大切」と書いています。 それを勉強法について言えば、まずは決まった勉強法の「型」を身につけ(「守」)、そして別の方法やシチュエーションに沿って使い分けて実践し(「破」)、そして自分なりの方法を確立させる(「離」)ことだと思います。 勉強法とは、学習のサプリメントのようなもの。 みなさんは、「体がだるかったらこの薬を飲もう」「頭が痛かったらこのサプリを飲もう」と、身体的な不調に薬やサプリメントに頼ることがあると思います。勉強法もそれと同じです。 勉強でつまずいたり、「こうなりたい」と思ったりしたら、それにあった勉強法で対処するべきなのです。 つまり必要なのは、勉強の「処方箋」です。「守破離」のステップで、みなさんの状況にあった勉強法を見つけ、勉強の悩みを解消してください。
西岡壱誠