「改変が的確」「まんま出てきた」好評な「全1巻」マンガの実写化 短い方が良い?
NHKドラマからの映画版も成功!
●『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』 荒木飛呂彦先生の人気マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフである『岸辺露伴は動かない』は、高橋一生さん主演で2020年から定期的に実写ドラマ化され、高い評価を受けてきました。そして、2023年には「ルーヴル美術館」を舞台にした、マンガ『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が実写映画化されています。 スタンド使いの漫画家「岸辺露伴」は、青年時代に恋した女性「藤倉奈々瀬」(演:木村文乃)から「この世で最も黒い絵」の存在を知らされました。露伴はこの絵がルーヴル美術館にあることを聞きつけてフランスを訪れ、「黒い絵」が引き起こす怪事件に対峙していきます。 原作がルーヴル美術館の主催する「バンド・デシネプロジェクト」の一環で描かれた同作は、ルーヴルでのロケも行われ美しいロケーションも楽しめます。また、原作にはいないオリジナルキャラを入れて謎解き要素を加えたほか、ルーヴル美術館の消防士を美術品を盗む悪人に変えて、原作のように普通の人が殺されていくのではなく悪者を罰するように描く、といった改変がありました。また、「黒い絵」の作者、山村仁左右衛門にまつわる「悲しいエピソード」も加えられています。 2023年6月に行われた、TOHOシネマズ池袋での「ティーチイン付き上映会」での脚本の小林靖子さんの談によると、これらは原作者の荒木先生からの要望によるものだったそうです。 これらの改変のおかげもあって、大規模公開される大作娯楽映画として、ホラーの風味もありつつあまりモヤモヤが残ることなく見終えられる作品となったのではないでしょうか。 「原作ではルーヴルに同行していない泉京香(演:飯豊まりえ)の使い方もうまい」「黒い絵が生まれた経緯の納得度が上がった」と、ドラマシリーズに続いて高く評価されています。
LUIS FIELD