「がんばります」「今後の参考にさせていただきます」…悪気はなくても「お金と人間関係」が遠のく言葉
---------- 「がんばります」「今後の参考にさせていただきます」「前にも言いましたが」……。ビジネスの場で当たり前のように使われているフレーズだが、うかつに使うと相手の心証を悪くすることもある。著書に『「おもしろい!」と思われる話し方のコツ』がある、放送作家・戦略的PRコンサルタントの野呂エイシロウ氏に、こうした「要注意の言葉」を挙げてもらった。 ---------- 【写真】心ない人に「マウンティング」されたら使いたい…相手をビビらせるフレーズ
良かれと思って使いがちな言葉がある
ビジネスの場で当たり前のように使われているフレーズの中には、相手の心証を悪くする要注意の言葉がたくさんあります。典型例を挙げてみます。 ・「がんばります!!」「やる気だけはあります!!」 これは若手の新人がよく言う決まり文句ですが、やる気や元気やがんばりは数値化できません。Aさんのやる気と、Bさんのやる気はそれぞれ異なります。 ビジネスの世界では、やる気満々でも、結果がついてこなければ評価されません。言葉だけではなく、明確な目標を表明して、その通り有言実行しましょう。 また、あなたに部下がいる場合、「やる気があるのか?」という言い方も、かなりザックリしています。場合によってはパワハラになってしまいます。 態度が悪いと注意したいなら、具体的に「これはよくないから直して」と言えばいいのです。 やる気があっても、何か心身に問題があって、本来の力がうまく発揮できていないのかもしれません。あいまいな精神論で相手を責めるのではなく、何が問題なのかを具体的に聞いてあげるべきです。
知らないうちに上から目線になっていないか
・「今後の参考にさせていただきます」「貴重なご意見ありがとうございます」 企業のクレーム対応などでよく使われる慇懃なフレーズですが、先輩や上司に注意されたときにこう言うと、とても上から目線な感じになります。 もし自分に少しでも非があるなら「すみません」と謝り、「ここをこのように改めます」と、相手の意見に対する具体的な対応策を答えましょう。 ・「言いにくいことなんですが」 「言いにくい」と言ったあとに、相手にとってあまりよくないことを言うのは、いかにも相手を気遣っていると見せかけて、実は自分が悪く思われないように保険をかけたずるい言い方です。 言われた相手も、「言いにくいなら、わざわざ言わなきゃいいのに」と、いい気持ちはしません。 もし相手に改めてほしいことがあるなら、もったいぶらずに、「改善してほしいことがあります。二つあって、一つは○○、もう一つは○○です」とはっきり言うほうが伝わります。 言いにくいことを言ったついでに、「そういえば、あれも直してほしいんだけど」と思い出しながらどんどん文句を加算していく人がいますが、他人にはただの愚痴の垂れ流しにしか聞こえません。 言いにくいことを言うときは、まず書き出して、これを言う目的は何かということを明確にして、自分の気持ちを整理してから言うようにしましょう。