狙い撃ちにされた…!巨大プラットフォーマーと戦った事業者が明かした「苦悩」
活発化する団体交渉
楽天、アマゾンといったプラットフォーマーと、それを利用して働く事業者には圧倒的な力の差がある。規約、価格、利用(労働)条件などはプラットフォーマーの思いのまま。そうした状況に異を唱える動きが表面化し、アマゾンなどでは個人加入のユニオン(労働組合)を設立し、会社と団体交渉を求める動きが活発化している。 【写真】衝撃! 中国ではなぜ、「配達ドライバー」が続々と死んでいるのか この異議申し立てを最初に行ったのは楽天ユニオンだった。'19年9月、「3980円以上は送料無料」を突然打ち出した楽天に反発して結成。公正取引委員会が訴えを取り上げ、「楽天に独占禁止法違反の疑いがある」と改善策を求めた。 楽天はそれに応じた。ユニオン側に成果はあったが代償も大きく、勝又勇輝代表、坂井健一副代表は「規約違反」を理由に契約を切られた。
巨大資本相手の訴訟
2人は契約の違法解除によって損害を受けたとして賠償請求訴訟を起こしたが、3月に相次ぎ敗訴の判決が下された。 勝又氏には「IDやパスワードの漏洩」、坂井氏には「(楽天の)名誉毀損相当の書き込み」があったと認定。その行為が規約に違反しているとして、楽天の契約解除を認めた。「どんな解釈も可能な規約を利用して我々を狙い撃ちしたのは明らか」(勝又氏)として2人は控訴した。巨大資本相手の戦いはカネも時間もかかる。 「週刊現代」2024年4月6・13日合併号より ・・・・・ 【もっと読む】『トラックドライバーの深刻すぎる「トイレ事情」…運転歴35年のベテランが明かす「マジで漏れる5秒前」』
週刊現代(講談社)