「悔しい」「来年は勝てる」 日本でも錦織圭選手に早朝から声援 全米OPテニス決勝
男子テニスの錦織圭選手が日本人初の4大大会制覇をかけて戦った9日の全米オープン決勝。日本でも早朝に関わらず、熱心なファンらがスポーツバーなどで“世紀の一戦”を観戦した。 東京のスポーツバー「THE FooTNiK」中野店には、160人を超す客が集まった。普段はサッカーを中心に店内で放映しているが、この試合は地上波やBS放送での中継はなく、客からの問い合わせが多かったため急きょ放映を決定。店内は座り切れない立ち見客でごった返すほどのにぎわいで、錦織選手の世界一への挑戦を見守った。 決勝の相手は、錦織選手と同じく4大大会初の決勝進出となったクロアチアのマリン・チリッチ選手。世界ランクこそ11位の錦織選手より低い16位ながら、時速200キロを越す強烈なサーブと鋭いリターンに苦しめられた。序盤はあまり見られなかった錦織選手の得意のリターンショットが決まり始めると「よし!」「OK!」との声が店内を飛び交った。 何度か迎えたブレイクチャンスでは、一体となった熱い声援で錦織選手を後押ししたが、チリッチ選手は勝負所で崩れず、最後まで主導権を奪えなかった。結局ストレートで敗れてしまったが、試合終了後は拍手で錦織選手をたたえた。 出勤前に応援に来たというテニス仲間の40代男女3人組は「悔しい。これまでサーブがいい相手にも勝ってきた。ストローク戦なら勝てると思っていたのに……」「流れが来る前に終わってしまった。決勝の舞台で下のランク相手で硬くなってしまったのかな」と残念そう。ただ「日本人として初めて決勝に進めたのは大きい。今回は悔しさを味わったのでさらに強くなれると思う。来年はきっと勝てる」と、次回以降の「頂点」に期待した。