ビタミンC豊富なじゃがいも、相性の良い食材は?美味しいじゃがいもの見分け方はは?栄養士が解説
肌寒くなるとシチューや肉じゃがなどの煮込み料理が恋しくなりますよね。煮込み料理によく使うのがじゃがいも。ほっくりとした食感とやさしい甘さで煮込み料理をより一層おいしくしてくれます。これからの時期、よく食卓に登場するじゃがいものおいしい選び方と相性の良い食材をご紹介します。 【写真】じゃがいもと合わせると栄養バランスが最強になる食材とは?おすすめの食べ方 ■じゃがいもを選ぶ時のポイントとは? じゃがいもは和洋中問わず色々な料理に使いやすく、保存性もあるので、日常使いにとても重宝する野菜。じゃがいもを選ぶ時のポイントは以下の通りです。 ①傷がなく、ふっくらとしているもの ②表面がなめらかで、シワがないもの ③あまり大きすぎない中玉のもの 注意点としては、微量ながらソラニンなどの天然毒素を含んでいること。じゃがいもは日光にあたると発芽が促されて芽が出たり、皮が緑色になります。その部分にはソラニンという成分が含まれ、大量に食べると嘔吐や腹痛などの食中毒症状が起こることも。じゃがいもの芽はしっかりと取り除き、皮が緑色の部分があったら、厚めに剥くようにしましょう。 ■じゃがいもの栄養とは? じゃがいもには炭水化物以外に、食物繊維やビタミンCなどの栄養が含まれています。 例えば、男女問わず全ての年代で不足していると言われる食物繊維。じゃがいもは100gあたり8.9gも含んでおり、女性の1日の食物繊維摂取の目標量の1/2が摂れてしまうくらいの量。じゃがいも1個が150g程度なので、じゃがいもを料理に使えば、簡単に食物繊維を補うことができます。 また、じゃがいもには、ビタミンCが豊富で、さらに加熱に強いのが特徴。緑黄色野菜の一つであるほうれん草にもビタミンCが多く含まれていますが、5分加熱すると60%も減ってしまいます。一方、じゃがいものビタミンCはでんぷんに覆われている為加熱しても壊れにくく、40分加熱しても25%程度しか減らないと言われています。 ■じゃがいもと相性の良い食材とは? じゃがいもに含まれるビタミンCは鉄の吸収を助ける働きがあるので、鉄の多いレバーやあさり、牛肉などと相性抜群。 今回はあさりを使った一皿をご紹介します。普通の酒蒸しではなく、じゃがいもを加えることで鉄の吸収を助け、食物繊維が摂れるおかずに。あさりの旨味をたっぷり吸ったじゃがいもは絶品ですよ。 ■■あさりとじゃがいもの酒蒸し <材料(2人分)> あさり 250g じゃがいも(大きめの一口大) 2個 にんにく(みじん切り) 1片 バター(有塩) 15g 酒 大さじ2 青 のり 大さじ1 ①あさりは3%の塩水で1時間ほど砂抜きをする。 ②鍋にじゃがいもとたっぷりの水を入れ、竹串が通るまでゆでたら皮をむく。 *ゆでた方がじゃがいもの甘さを感じやすいですが、時間がない場合は電子レンジで加熱してもOKです。 *じゃがいもは皮のままゆでた方が旨味が出にくくホクホクと仕上がります。時間があれば丸ごとゆでてもOKです。 ③フライパンにバター、にんにくを中火にかけ、香りが立ったら、じゃがいもを加えてさっと炒める。 ④あさりと酒を加え、蓋をして2分ほどあさりの口が開くまで蒸し煮する。 ⑤青のりをふって全体をさっと混ぜる。 *味が足りなければ、塩をお好みで加えてください。 <参考> 「新・野菜の便利帳 健康編」高橋書店 「調理のためのベーシックデータ 第5版」女子栄養大学出版部 日本食品標準成分表(八訂) ライター/和田梓(管理栄養士)
和田 梓