“角界の松平健”立浪親方「相撲未経験で小結に」「昔は理不尽、今は楽」 小林幸子と米作りも
大相撲立浪部屋の立浪耐治親方(56)が、俳優森田健作(74)がパーソナリティーを務めるニッポン放送「青春の勲章はくじけない心」(12月3日午後6時20分)とNACK5「青春もぎたて、朝一番!」(12月1、8日午前6時30分)の収録にこのほど参加した。 【写真】“角界の松平健”立浪親方、森田健作との2ショット 現役時代は小結旭豊として活躍。松平健似のイケメンで“角界の暴れん坊将軍”として人気を集めた。「松平健さんには引退の時の断髪式にも来てもらいました。僕の若い頃と面白いくらい似ている。親に感謝ですね」と笑った。 中学、高校時代から水泳、空手で体を鍛え、高校卒業後に、元大関旭国の大島部屋に入門。1987年(昭62)3月場所で初土俵を踏んだ。「高校時代のアルバイトは板前をしていたんですが、相撲好きの父に大学に4年間行ったつもりで修行してこいと勧められました。相撲は全くの未経験でしたから、高校の先生も友達もビックリしていました。1つ下が若貴(後の横綱若乃花、貴乃花)ブームの時で、僕の時も122人が入門しました。1、2年で2、3割が辞めましたけどね。同期は大関になった貴ノ浪。若貴が入ってきた時は、まさにスポーツカーで一気に抜かれました」と振り返った。 昨年、Netflixのドラマ「サンクチュアリ-聖域-」が「無理へんにげんこつ」と言われた厳しい相撲の修行の世界を描いて大ヒットした。立浪親方は「僕らの時代はあんな感じでした。今はコンプライアンスがあるから暴力はありません」。 93年11月場所で新十両、関取になった。「力士は関取になる時が一番うれしいんです。待遇も給料をもらえるようになって、幕下は場所手当で1カ月当たり7万円位でしたが、十両になると1カ月に100万円くらいもらえるんです。早い人は15歳で角界に入って10代で関取になりますが、私は6年8カ月かかって25歳近くになっていました。長かったですね。初めての給料は、確か親に送ったと思います」と話した。 現役時代は土俵入りの時に千成り瓢〓(竹カンムリに單)(びょうたん)のついた化粧まわしを付けて話題を呼んだ。「大阪の後援者が、豊臣秀吉にあやかって『天下を取れ』と贈ってくれました。ものすごくデカくて、恥ずかしかったです。金星を取るように電球が付いた化粧まわしも贈られて、自分でスイッチを入れていました」と笑った。 最高位は小結で、99年(平11)1月場所中に30歳で引退して、年寄立浪を襲名した。現役時代を振り返って「大変でしたね。生まれ変わったら、やらないと思います。稽古も団体生活も大変で、理不尽なこともいっぱいありました。それに比べて、今は楽だと思います」と話した。 新潟・十日町市の「越後情話立浪部屋ファーム」で歌手小林幸子(70)と米作りをしている。「『越後情話』というコシヒカリを作っています。ご飯が食べられない子供がいると聞いて、都内の子ども食堂や福祉施設に行ってちゃんこ鍋を作ったりもしています。大関豊昇龍も、行くと皆が喜んでくれるので顔を出しています」と話した。