『大切なものの喪失』というのは色を失うきっかけだった…!“色を失くした”大人たちを救う「色彩屋さん」の物語に感動【作者を直撃】
現実世界で疲れ切った大人たちが“あるもの”と出会い、「色のある世界」を取り戻していく様子を描いた、猫原のし(@nyan_boku)さんの漫画「ちびっこしろにゃんの色彩屋さん」。SNSに新たなエピソードが公開されるたび、シリアスな悩みを抱えた大人たちがキュートな「色彩屋さん」によって少しずつ前を向いていく姿に多くの読者が涙し、癒やされている。今回、作者の猫原のしさんに制作の裏側などについて伺った。 【漫画】本編を読む ■「『大切なものの喪失』というのは色を失うきっかけだった」 本作を描いたきっかけについて、猫原さんは「この作品の第1話を描いたのは2021年の冬頃で、まさにコロナ禍真っ最中という時期でした。行動制限などで不安が広がり『色を見失ってしまった』人もいたと思います。 実は私自身もコロナ禍で出産・育児をしており、少なからず不安や孤独を感じていました。そういう方たちも含めてたくさんの人に優しい色を届けられるような作品を作りたいと思い、本作の制作に至りました」と、コロナ禍という未曾有の状況が本作に大きく関わっていたことを明かす。 猫原さん自身が「生活に色がない」と感じるのはどんな時か尋ねると、「今までの人生を思い返してみると、『大切なものの喪失』というのは色を失うきっかけだったなあと感じます。心にぽっかり開いた穴がどんどん広がって、世界がモノクロに感じることがありました」と振り返った。 本作のキーとなるのは、何と言っても「色彩屋」のネコたち。このキャラクターについて、「しろにゃん自体は以前から描いていた白猫キャラクターなのですが、本作を描くにあたっては数匹いた方がかわいいかなと思い3匹に増やしてみました!無表情に見えて表情豊かな顔のパーツ、2.5頭身の何とも言えない体型がチャームポイントです」とこだわりポイントを語ってくれた。 最後に、猫原さんは「『ちびっこしろにゃんの色彩屋さん』に関しては、今後もいろんなエピソードや色彩シロップ精製の話なども描きたいと思っています。また、しろにゃんをはじめとしたオリジナル動物キャラクターのゆるい4コマ漫画なども描いています。ご覧いただけたらうれしいです」と、読者へメッセージを寄せた。 取材協力:猫原のし(@nyan_boku)