【スロースリップ】千葉・房総沖の“ゆっくりすべり” 数年おきに繰り返し発生…群発地震と関係? 「週刊地震ニュース」で分析…世界では“巨大地震”も
■「群発地震」と「ゆっくりすべり」同時発生のワケは
群発地震とゆっくりすべりがセットで起きる理由について、地震の専門家で環境防災総合政策研究機構の草野富二雄さんによりますと、はっきりとした理由はわからないということです。 ただ、ゆっくりすべりの現象は世界中で観測されていて発生した場所の近くでは、巨大地震が過去に発生しているため、もしかしたら地震予測に繋がる可能性があるため今後の研究成果が注目されているということです。
■過去にはマグニチュード6以上の地震が起きたことも…
また千葉県の外房のエリアはマグニチュード6以上の大きめの地震が時々起きる地域です。1987年12月17日、千葉県東方沖を震源とする地震では最大震度5を記録しました。この地震のマグニチュード6.7でした。 これまで解説した地震とは発生メカニズムは異なり、フィリピン海プレート内部で発生した地震です。成田空港では窓ガラスが割れ、鉄道の高架橋が破損するなど各地で大きな被害がでました。この地震では死者2人、負傷者161人と人的被害も出ています。
■関東地方は複数のプレートが重なり合う場所
関東地方、特に南関東は地下の浅いところに陸のプレートがあり、その下にはフィリピン海プレートと太平洋プレートが沈みこんでいます。 狭いエリアに複数のプレートが重なり合う、世界でもまれな特殊な場所で複雑な力がかかっていることもあり地震が多い場所になっているのです。 気象庁によりますと、2022年12月の地震は単発の地震で、まとまった地震活動にはなっていません。しかし過去には連続してまとまった地震が起きている場所であることから日頃から強い揺れに注意して備えが必要です。