「昇太がいない2024年のベイスターズを、あなたはどんな気持ちで見守っていたのでしょうか…」今永昇太投手への手紙
7年の時を越えて、ベイスターズはようやく鳥になりました
「自分を変えたい」 昇太、おかあさんどこかで「人間なんて変わらない」と思っていました。ファンから見た昇太に変えたほうがいいところなんて見当たらなかったし、そのままの昇太で十分だと。でも今のままではダメだと感じた昇太は、より厳しい戦いの場に挑んだ。それはベイスターズも同じでした。 CSでも日本シリーズでも、守備ひとつ、走塁ひとつ、おそろしいまでの集中力を見せ、勝利を呼び込んでいくベイスターズ、おかあさん、こんなベイスターズ知らなかった。応援しながらどこかでベイスターズを見くびっていたのは、他ならぬおかあさんだったんです。 人は変わる。ベイスターズも変わる。2017年の日本シリーズ、ホークスに3連敗したチームに昇太が言った「おれらは鳥だ。鳥になるんだ」という言葉。7年の時を越えて、ベイスターズはようやく鳥になりました。幸せの青い鳥、幸せの青いベイスターズ。青い鳥たちはもう、次なる目標である「リーグ優勝」を目指して飛び始めていることでしょう。 だから昇太、2年目のジンクスなんて関係なく、昇太もアメリカでバードになってください。ベイスターズファンはいつだって昇太の味方です。どうか大船に乗ったつもりで、でも大船までは行かないで、関内で下車して。ウケたら同じギャグもう一回言っちゃう系おかあさんを許してネ。 最後に……昇太が日本一のお祝いメッセージ動画をチームに送っていましたが、なんかよくわからん薄暗い部屋で、なぜか小さな声で、ふつうに真面目な祝福メッセージ言っててウケました。ああいうわかりづらい今永おもしろ、ああ昇太ぜんぜん変わってないなと思いました。 編集部注:筆者の西澤千央さんは今永投手のお母さんではありません。 ◆ ◆ ◆ ※「文春野球コラム2024 日本シリーズ」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/74775 でHITボタンを押してください。
西澤 千央