【ご褒美試乗会2024】毎年楽しみでたまらない試乗会がやってきた 第43回JAIA輸入車試乗会 14台を試乗レポート!
大きな声じゃ言えないが、GLAのオーナーは親友がGLCを購入したら、乗っちゃダメである。まあそれを言ったらEのオーナーはSに乗るべきではないし、無間地獄ではあるのだが、とにかく今回一番感じたことは、お金を払った者に対する接し方が、ここまで大きく違うのか、というクラス(階級)の差であった。
もちろんこの2台はエンジンだけでなく、プラットフォームも違えばすべてが異なる。価格に至っては、今回試乗したGLC 350e 4MATICは998万円の車輛価格にざっと100万円のオプションを装備し、ざっと1100万円であった。決してGLEではないし、少し前までゲレンデヴァーゲンG 350dとかS 300dがこれくらいの価格であったことを考えると、自動車は高くなったなぁ、と実感せざるを得ない。くどいようだが、GLCが1100万円なのだから。
という自動車のせいだけではない通貨や給与所得の問題はひとまず触れないことにして結論を言うと、GLAは実用で乗ると決して悪い車ではない、GLEに乗ったり触れたり比較しなければ、という当たり前の結論になる。この2台には300万円の差があるが、これを大きいと捉えるか、小さいと捉えるかはあなた自身に問題であり、それが選ぶ時のポイントとなる。
蛇足ながらメルセデス・ベンツのSUVラインナップの中には、現在この上のセグメントにGLEとGLSがあって、さらには中間にGLBもあるし、GLSクーペとGLEクーペもある(合計SUVだけでも7種類あって、さらにマイバッハGLSとゲレンデヴァーゲンを加えるならば9車種)。普通の(?)メルセデス・ベンツのモデルにはAとCとEとSがあって、ほかにもCLAなんかもあるしCLSがいたり、シューティングブレークさえあったりもする。あとお忘れになってはいけないが、もちろん他にEQシリーズもたくさんあって、とにかく覚えきれないほどのフルラインナップである。
この2台のモデルにも、それぞれ様々なエンジンの違いがあり、AMGパッケージもあるし、ホンモノのAMGもあるし、すべて乗り比べるなんて所詮無理な話である。まったくこんなにモデルがあったら、いくら利酒士だって、酔っぱらってわからなくなってしまうだろう。メルセデスの開発者だって全部乗っているのか、心配になるほどだ。
大林晃平