「家計は大丈夫?」13歳から家計簿をつけるもゲーム感覚でのめり込み…ハリー杉山 人生を楽しむ価値観の原点と亡き父が残した「言葉」
■趣味をもつとメンタルをリセットできると実感 ── フルマラソンにも取り組み、イギリスのサッカーチーム・アーセナルFCを熱烈に応援するなど、好きなことにとことん取り組む印象です。 ハリーさん:サッカーもマラソンも、僕にとってはセラピー的な要素があるんです。サッカーは、何歳になっても応援することができます。マラソンはイライラしたときや、自分のことを見失いそうなとき、悩んでいるときも、嫌なことを全部忘れられます。メンタルをリセットできるんですよね。マラソン友だちができるとますます楽しくなるし、健康にもいいし、楽しいことだらけです。
もともと楽観的で、人生を楽しもうとしているタイプですが、クオリティ・オブ・ライフを上げることはとても大切だと思っています。自分の経験や、実践してみてよかったことを、誰かに伝えたいんです。タレントとして活動するなかで、僕の役割は「こうしたら人生が楽しくなるかもしれないよ」と、伝えることではないかと思っています。父を介護した経験や、マラソン、サッカーについてなどについてお話しして、誰かの心に灯をともせるとしたら、これほどやりがいのあることはありません。
■「やりたいことをやりなさい」父の言葉が励みに ── 何事も積極的に取り組んでいらっしゃるのですね。 ハリーさん:父から言われたことで、忘れられない言葉があります。2012年に認知症と診断された父と一緒に、2014年、イギリスの故郷であるグラストンベリーに帰ったときです。 たぶんこれが最後の里帰りになるだろうと思っていたし、実際にそうなりました。そのとき「ヘンリー(父)は、僕に何をしてほしいの?」と聞いてみました。ずっと僕のことをどう思っているか知りたかったけれど、なかなか聞けなかったんですよね。すると父は「君がやりたいことをやってほしい。それだけが父親としての望みだよ」と、言われたんです。その言葉が腑に落ちたというか…、ものすごく励みになっています。僕は「人生をとことん楽しもう」と思いました。その言葉は、いまも僕の人生の指針になっています。