マクラーレン、レッドブルの速さに驚かず。「重要なのは開発速度。デザインの創造性じゃない」
昨年のF1で22戦中21勝を挙げる圧倒的な強さを誇ったレッドブルだが、ライバルたちがこの冬の開発で迫ってくると考え、マシンのコンセプトを見直し。結果として、開幕戦バーレーンGPでマックス・フェルスタッペンが圧勝した。 【F1ハイライト】F1開幕戦バーレーンGP決勝 マクラーレンにとっては、MCL38の開発によって昨シーズン後半のような好調さを取り戻すことを期待していただけに、理想的な状況とは言い難い。 しかしながらチーム代表のアンドレア・ステラは、この状況について落ち込んでいるわけではなく、状況は簡単に説明できると考えている。 「落ち込むことはないし、刺激になるよ」 この冬、レッドブルが前進したことについて、ステラ代表はそう語った。 「憂鬱ではないよ。我々の空力グループとデザイングループがこの12ヵ月間続けてきた開発には満足しているし、とても勇気づけられたからね」 「最終的に重要なのは開発速度だ。デザインの創造性ではない。実際にクルマで発揮されるパフォーマンスだ」 「冬の間にパフォーマンスが大幅に向上したことは、それなりに満足できることだと思う」 レッドブルが早々に昨年のマシンRB19の開発を中止し、2024年に向けて開発をシフトしていた結果、今のような進歩を遂げることができたとステラ代表は考えている。 「レッドブルは昨年、シーズン中のアップデートをほとんど投入しなかった。これはよりコンセプトのことを考え、大規模な再設計を行なうための時間的余裕を与えたに違いない」 「彼らのようにマシンを変えるには、数ヵ月に及ぶ再設計が必要だ」 「我々にとっては、ベースとなるコンセプトの上に発展させるという点で、より低い位置にぶら下がる果実があった。今のところ、それはうまくいっていると思う」 「まだ多くの収穫が得られると考えている。だからシーズン序盤にさらなる改善が見られるといいね」 バーレーンGPでマクラーレンは、ランド・ノリスが6位、オスカー・ピアストリが8位となった。結果的には、メルセデスと3番手チームの座を争っているといった位置だが、ステラ代表は初期の指標からポジティブな要素を見出している。 「冬の間の改善は、実際我々の期待通りになった」 「昨年と比較すると、予選で約1.8秒向上している。昨年のオーストリアとシンガポールで投入したアップデートと新車の分で我々の計算に合っている」 「数値的な観点からこうした向上が見られたし、アストンマーティンやメルセデスと並ぶのに十分だと思えるのはポジティブなことだ」
Jonathan Noble