もし日本版『ジョーカー』が作られたら…主役を演じてほしい俳優は?(4)狂気の高笑い…時代を築いたカリスマ
アメコミが生んだ最大のアンチヒーロー・ジョーカー。これまで『ダークナイト』(2008)『ジョーカー』(2019)といった作品で、名だたる名優がジョーカーに扮し、話題を集めてきた。今回は「日本でジョーカーを演じるなら誰がハマるのか?」をテーマに5人の俳優をセレクト。想像力の羽を広げ、深掘り考察していく。第4回。(文・shuya)
窪塚洋介
ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』(2000、TBS系)、映画『GO』(2002)、『凶気の桜』(2002)、『ピンポン』(2002)…。かつて日本の芸能界には「窪塚洋介の時代」と呼べる一時期があった。細身でしなやかな身体、鋭い眼光、ひょうひょうとした佇まい…いずれもが唯一無二であり、どんなに日常とはかけ離れたセリフであっても、窪塚が口にすれば、すべてがアドリブだと思える…そんな奇跡のような芝居の担い手であった。 そんな窪塚だが、日本の民放ドラマへの出演は減ったものの、持ち前の英語力を生かし今では、海外での活動も積極的に行っている。窪塚の俳優としての特質、キャリアのあり方は、「異端」という言葉がよく似合う。 エキセントリックな芝居で鳴らした2000年代に対し、現在の窪塚の演技は、“度胸”と“力強さ”が光る。もちろん、従来の常識に囚われない“自由さ”と“自然さ”も失われていない。Netflix作品で話題を呼んだ『Giri/Haji』(2019)では、そんな役者・窪塚洋介の現在形が存分に堪能できる。 さて、天性の芝居勘とカリスマ性に、経験によって“度胸”と“力強さ”が加わった現在の窪塚に、日本版ジョーカーを演じてほしいと思うのは筆者だけではないはずだ。ピエロメイクを施した窪塚が、狂気の高笑いを響かせる…。想像しただけでも鳥肌モノだ。 (文・shuya)
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