センバツ2022 3校エール、筆に込め 倉敷商・書道部、プラカード揮毫 /岡山
第94回選抜高校野球大会に中国地区から出場する3校のプラカードを、倉敷商業高の書道部員が揮毫(きごう)した。同書道部は「書の甲子園」として知られる「国際高校生選抜書展」で2016年以降、中国地区優勝4回を誇る書の“強豪”。今年は新型コロナの感染拡大に伴う部活動休止の影響で、これまでにない苦労があったという。 県教委は1月20日から、公式戦を控えた部を除いて県立学校の部活動の休止を決定。2月初旬、揮毫の依頼があり、指導する梶谷純子教諭が希望した部員の中から2年生3人を選んだ。 担当は、倉敷工が細田侑希さん(17)▽広陵が野崎智世さん(17)▽広島商が永瀬明さん(17)。3人と梶谷教諭が顔を合わせて取り組めたのは1日だけ。それぞれ自宅で梶谷教諭の手本を見ながら、「数え切れないほど」書き込んだ。それでも実際に並べると、字の縦横の比率や線の太さ、強さの違い、全体の微妙なバランスなど、修正点がいくつもあった。普段の作品で評価される個性と、校名がずらりと並ぶプラカードで美しい文字には違いがあり、「癖が出過ぎないよう注意した」(野崎さん)という。 3人とも最終的には「納得いく出来栄えになった」と満足そうな表情。甲子園のグラウンドに自分たちの書いた文字が登場する日を楽しみにしている。【小林一彦】