『海のはじまり』第6話で驚愕の展開 遂に明かされた、古川琴音演じる水季が出産を選んだ理由
“どちらを選択しても、それはあなたの幸せのため”
病院の待合室で、「ご意見ノート」を見つける水季。そこには、中絶を選択したある女性の率直な想いが書かれていた。「強い罪悪感に襲われています」、「罪悪感を他人のせいにしてしまい、そんな自分にまた落ち込みます」。ノートに書かれていた言葉はいつしかモノローグとなり、水季の姿は弥生の姿に切り替わる。この文章を書いた人物は、弥生だったのだ。 「他人に優しくなりすぎず、物分かりのいい人間を演じず、ちょっとズルをしてでも、自分で決めてください」と綴られた文章は、「どちらを選択しても、それはあなたの幸せのためです。あなたの幸せを願います」で閉じられる。 やがて看護師から中絶の同意書を渡すように求められると、彼女は涙ながらに「母子手帳をしっかり読んで、それから決めます」と答え、「あまりないんだけどなあ。人に影響されること」とつぶやく。水季が出産を選ぶ後押しをしたのは、弥生だったのだ。 ラストシーンは、水季が「お母さんは?向いてた?子育て」と訊ねるオープニングの続きに。「向いている訳ないでしょ。短気でせっかちなんだから」と答える朱音。最初と最後のシーンが繋がるサンドイッチ構造といい、水季と弥生が「ご意見ノート」を通じて繋がっていたという展開といい、この第6話は神回と呼んで差し支えないのではないか。 クライマックスに向けて、いよいよ『海のはじまり』は物語としての“強さ”を見せ始めてきた。
竹島 ルイ