TSMC進出で増える外国ルーツの子ども『教育どうする?』熊本の公立学校の取り組み
KKT熊本県民テレビ
TSMCの熊本進出で増加が予想される外国にルーツがある子どもの教育。インターナショナルスクールの開校など受け入れの整備が進む中、公立学校でも取り組みが始まっています。 熊本市北区の楠小学校。 ■3年生 オウ・シショウさん(台湾出身) 「失礼します」 ■先生 「こんにちは、どうぞ。授業を始めます」
■3年生 オウ・シショウさん(台湾出身) 「今から3時間目のお勉強を始めます。よろしくお願いします」 ■先生 「よろしくお願いします。座ってください」 台湾出身の3年生、オウ・シショウさんを迎えて始まったのは、日本語の授業です。ひらがなや漢字、学校生活で使う言葉を学びます。
楠小学校は去年4月から熊本市教育委員会が定める日本語指導の拠点校になりました。拠点校には専門の教員が常駐し、近隣の小・中学校にも派遣として出向いて日本語指導を行います。
熊本県内では年々、外国にルーツがある子どもが増えています。理由のひとつが、TSMCや関連企業が進出です。このため九州ルーテル学院は、熊本県の依頼を受けインターナショナルスクールの小学部を開校しました。また、熊本大学付属小・中学校は、英語で授業を行う「国際クラス」の設置を目指しています。
熊本市内でも、公立の小・中学校で日本語指導が必要な子どもが増えています。これを受け熊本市教委は昨年度、日本語指導の教員を配置する拠点校を1校から3校に増やしました。現在、教員と専門のスタッフ合わせて22人で79人の児童・生徒に日本語を教えています(5月20日時点)。
楠小学校に4月から編入したオウ・シショウさんは、週に4時間日本語指導を受けています。授業が始まって約2か月。この日は言葉と言葉をつなぐ「助詞」を学びます。指導の教材は決まったものがありません。このため教師自らが手作りしたり、インターネットなどで探したりと工夫をこらします。
■日本語指導 角田あおい教諭 「イラストを使ったり、わかりやすく子どもたちが覚えられるように色々な教材を工夫しながら作ったりしている」