【船橋競馬・平和賞】1番人気の道営馬ウィルオレオールがV 全日本2歳優駿の優先出走権獲得
船橋競馬場で30日に行われたSⅡ第70回平和賞(2歳、1600メートル)は、1番人気のウィルオレオール(牡・小国博)が中団待機策からメンバー最速の上がり3ハロン39秒9の末脚を繰り出して差し切り、重賞初制覇。12月11日に行われるJpnⅠ全日本2歳優駿(川崎1600メートル)の優先出走権を獲得した。勝ちタイムは1分44秒6(重)。クビ差2着が4番人気のガバナビリティー(牡・佐藤太)で、さらに5馬身差の3着がプレミアムハンド(牡・小久智)が入った。JBC2歳優駿など数々のタイトルを獲得してきたホッカイドウ競馬の石川倭はこれで重賞48勝目。南関東重賞は初制覇となった。 今年の道営リーディングトップをひた走る石川は「左回りの調教は十分にやってきたので何の不安もありませんでした。本命馬(2番人気のアッカーマン)の後ろで競馬をしていたので、どこかで(前が)空くだろうと思い我慢していました。直線に向いたときは半信半疑でしたが、馬が頑張ってくれました。距離もしっかりこなしていますし、先々本当に楽しみな馬だと思います」と今後の活躍に胸を膨らませた。順調であれば権利を得た全日本2歳優駿に駒を進める予定だ。 「馬の状態はいいと思っていましたし、自信はありました」と胸を張る小国調教師にとっては、2022年プルタオルネ以来2年ぶり2度目の平和賞V。初の長距離輸送、左回り、マイルをこなし「現状で注文がつくところがない」と愛馬に絶大な信頼を寄せる。この2歳世代が初年度産駒にあたる父レッドベルジュールは、26日に九州での供用が発表されたばかり。新天地に赴く父にとっても大きな後押しとなった。 水が浮く重馬場で先行馬有利な傾向にもかかわらず中団から差し切った価値は、クビ差という着差以上に高い。12・11の2歳ダート王決定戦に出走してくれば、JRA勢相手でも侮れない存在となりそうだ。
東スポ競馬編集部