フジッコの「塩こんぶ」はなぜロングセラー商品になれたのか? 商品がたどってきた「変遷の歴史」
「そうめん」を使った夏のさっぱりレシピ
私は新卒で入社して、営業からキャリアが始まりました。メニュー提案のため、自分で初めて「ふじっ子(塩こんぶ)」を使った炊き込みご飯を家で作ったときは、本当においしくて感動しました。 これをもっと多くの人に知ってもらいたいと思いながら、営業していました。 私は管理栄養士でもあり、いろんなメニューを日々考えていますが、今年の夏は初めて「そうめん」を使ったレシピを作ってみました。「ふじっ子(塩こんぶ)」を使った、冷やしてさっぱりの「トマトのサラダそうめん」。また、野菜と炒めた「そうめんチャンプルー」。WEBサイトに加え、スーパーの売り場などでもご紹介していきます。 また、派生商品の「きざみ塩こんぶ ごま入り」は、ご飯に合うふりかけとして提案している商品です。お好みの具材と混ぜて、おにぎりにしてもおいしくいただけます。'23年秋に出た商品なんですが、実はかつて「きざみふじっ子」として展開していたもの。'21年9月に諸事情により終売してしまったんです。 ところが、当社のお客様相談室に「あの商品がどこに行ってもない」「どうして終売してしまったのか」という問い合わせをたくさんいただきまして。話をよく聞いてみると、ご飯との相性が「ふじっ子(塩こんぶ)」以上に良かったとのことでした。 「これがあったら、子どもがたくさんご飯を食べてくれた」という声を、本当にたくさんいただきました。 昆布を刻んで、胡麻も入っていて、とても香ばしいんです。そのまま、おにぎりにしてもおいしいし、シャケやごま油などともとても合う。 一度、終売した商品を復活させるのは、とても珍しいんですが、名前を変えて再販することになりました。 好評いただいていますが、ふりかけコーナーでは昆布のものは珍しいものの、競合ひしめくカテゴリーでもあります。 実は、「ふじっ子(塩こんぶ)」もそうですが、まだまだ知らない人も多い。伸びしろがある商品だと思っているんです。
上阪 徹(ブックライター)