選挙ポスター掲示板はどこにある? 都内の1万4000カ所を可視化、密度や費用を分析
選挙関係者によると、都知事選でポスターを貼る作業をすべて業者に委託した場合、1000万円以上かかるという。選管側が掲示板の設置場所を適切に公開すれば、陣営に多額の資金力や組織力がなくても選挙活動を効率化できる可能性が高まる。
■掲示板設置は1カ所6万円
一方、掲示板の設置費用には、市区町村ごとに差があることがわかった。都知事選で入札情報が公開されていた40自治体を調べると、ポスター掲示板の設置や撤去に1カ所あたり平均約6万円かかっていた。1カ所当たりの費用が最も高額だったのは文京区で、10万1942円(都議補選と同時実施の江東区を除く)。206カ所への設置などを2100万円で委託していた。市区町村によっては、掲示場所の案内図の作成にも30~50万円の公費を投入していた。
選挙ポスター掲示板の設置場所などが情報公開されれば、立候補者の陣営が選挙運動を行いやすくなり、有権者もポスターを確認しやすくなる。さらに、人口分布に合わせた適正な掲示板配置の検討などにも寄与するはずだ。ただし都選管によると、一部の掲示板は私有地に設置している。地権者が場所の公開を望まないケースもあり、オープンデータ化は一筋縄ではいかない。日野市の資料では、都知事選での掲示板234カ所中、30カ所が私有地だった。(データアナリスト 西山諒)
【関連記事】
- 【2024年秋・衆院選】大阪・東京、49全選挙区「当落予測リスト」 大阪小選挙区で〝全面激突〟維新が公明に完勝か 東京24区、萩生田氏が苦戦予想覆す地力
- 【2024年秋・衆院選】〝落選危機〟与野党の大物21人 衆院選公示、旧統一教会問題や週刊誌報道…4閣僚に厳しい戦い 自民は40~50議席減らす可能性
- 【2024年秋・衆院選】首都圏・近畿圏、76選挙区「当落予測」 神奈川16区・義家氏、比例重複認められず崖っぷち 無所属でも組織力強い西村氏、世耕氏
- 蓮舫氏、衆院選不出馬へ「一有権者として向き合う」 都知事選大敗後「国政戻るのは違う」
- 保守分裂の仁義なき和歌山2区 自民県連が世耕氏批判の文書「当選しても復党承認せず」