4年間で約42万円の学費値上げを発表した東京大学。「コスパ的に目指す価値はあるのか」現役東大生の見解は
奨学金を利用してでも東大にはいくべき
この金額をゼロから用意する場合、奨学金の利用があげられます。例えばJASSOが主催する奨学金であれば、給付型、無金利、低金利などから組み合わせて給付を受けることが可能です。 毎月7万5000円ずつ貸与を受ければ、合計で360万円。残りの180万円は、月割りにすれば約4万円。バイトでもカバー可能でしょう。もちろん奨学金額を増やせば、さらに負担を減らすことができます。仮に100万借金が増えても、生涯年収は2億円増えるわけですから、まったくもって問題ないのではないでしょうか。 学費が10万値上がろうと、依然として東京大学に行くべきです。今回は金銭的なメリットのみに争点を絞りましたが、これ以外の点でも素晴らしい点が数多く存在する大学です。実際に、筆者は東京大学に進学してよかったと思う点ばかりしかありません。 人一人の人生を大きく変える可能性がある進学先です。多少無理をしてでも目指すべき。自分のみならず、家族や自分より後の世代のことを思うのであれば、努力はきっと誰かのためになります。「学生の本分は勉強」ですが、勉強で一旗揚げてみるのも面白いかもしれませんよ。 ―[貧困東大生・布施川天馬]― 【布施川天馬】 1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa)
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