ダカールラリー、トップのアル-ラジに48時間ステージで悪夢。カルロス・サインツSr.が総合首位に返り咲き
ダカールラリー2024のステージ6は、1月11日から12日にかけて新フォーマットの48時間クロノステージとして行なわれる。その前半で速さを見せたカルロス・サインツSr.(アウディ)が暫定で総合首位に返り咲いた。 【動画】ダカールラリー2024:ステージ6Aハイライト 11日から始まった48時間クロノステージは、2日間で549km(当初の579kmから短縮)の距離を、チームからの支援を受けずに完走しなければならない。従来のマラソンステージに代わる新しい試みだ。 単純に距離によってスケジュールが2日間に分けられるのではなく、ドライバーは初日の16時までに可能な限りの距離を走破し、数百キロに渡ってルート沿いに設けられた設けられた7つのビバークのどれかで休息を取ることになる。 その間、チームからのサポートは受けられず、ビバークが異なればチームメイトとスペアパーツを融通することもできない。 この過酷な戦いで悪夢に見舞われたのが、総合首位に立っていたオーバードライブ・トヨタのヤジード・アル-ラジだ。51km地点の砂丘でマシンに大きなダメージを負ってしまったのだ。 アル-ラジはステージのスタート地点に戻り、残りの競技参加を断念。マシンの修理が完了し、FIAが定める安全規則を遵守していれば、14日のステージ7からラリーに復帰することはできるが、総合優勝の絶好の機会を失うことになった。 これで首位に躍り出たのがサインツSr.だ。最初の398kmを5時間22分00秒で走りきりビバークDに到着。暫定ステージリーダー、総合暫定首位として1日を終えた。 サインツSr.はステージ序盤からゆっくりと、しかし着実にリードを広げていき、チームメイトのマティアス・エクストロームに対して一時は5分以上の差をつけた。 後半はエクストロームが差を詰めたが、ビバークについた時点で4分31秒差となっている。アウディはこの2台がワンツーでステージ前半を終えたが、ステファン・ペテランセルはテクニカルトラブルで2時間近くをロスしたようだ。 ステージ3番手につけているのは、プロドライブのセバスチャン・ローブで5分19秒差となっている。 ディフェンディングチャンピオンのナッサー・アル-アティヤ(プロドライブ)は、ステージ6前半でサインツSr.から24分遅れで終えている。 ステージ6のリザルトが出るのは12日のステージ後半を走り切ってからだが、現時点での暫定総合順位では、サインツSr.がチームメイトのエクストロームに15分のリードを築いている。 アル-アティヤは21分41秒差で総合3番手。ローブがさらに15分遅れて総合4番手となっている。 アル-ラジの脱落によって、トヨタ勢の最上位となったTOYOTA GAZOO Racingのルーカス・モラエスはステージ6前半で19分15秒の遅れ。暫定総合順位では5番手だが、サインツSr.からは1時間以上遅れている。
Rachit Thukral