「キックバックという表現は控えたい」「現金で保管していた」 地元で会見した”不記載“自民党議員の説明
自民党の派閥をめぐる裏金問題。政治資金収支報告書への不記載はなぜ起きたのか。二階派の自民党議員が週末、地元・福岡で会見した。
161万円を派閥から受け取った議員の説明
自民党 宮内秀樹衆議院議員 「ルールを逸脱する行為で決して許されることではないと考えている。国民の皆様に、政治に対する大変な不信感を与えることとなってしまった。深く反省をしている」 21日に地元・福岡の後援会事務所で謝罪会見を開いた福岡4区選出で自民党の宮内秀樹衆議院議員。2019年からおととしまでの4年間、所属する二階派「志帥会」から受けた寄付金あわせて161万円を、自身が代表を務める資金管理団体の政治資金収支報告書に記載していなかった。 二階派をめぐっては、パーティー券収入を所属議員側にキックバックし、政治資金収支報告書に記載していなかった疑いがある。 これについて記者に質問された宮内議員は、明言を避けたものの「キックバックという表現は控えたい」「表現の問題」などとして事実上、パーティー券収入からのキックバック(還流)だと認めた。
不記載の金はキックバックか 記者と宮内議員のやりとり
記者 161万円は全額いわゆるキックバック? 宮内秀樹議員 記載分については事務所に現金として保管していたようです。 今回の記載にあたって、「秀明会」(自身が代表を務める資金管理団体)に入れました。 記者 原資はキックバック? 宮内秀樹議員 まさに記載漏れということで、改めて入れたということです。 記者 繰り返しですがキックバックですか? 宮内秀樹議員 キックバックという表現は控えたいと思いますが、記載漏れがあったものを新たに寄付として入れるということです。 記者 『控える』というのは、どういう意図で? 宮内秀樹議員 表現の問題として受け止めていただければ
記載漏れの理由 担当秘書が“ノルマ達成できないことを心配”
宮内議員によると、不記載の161万円は、東京の事務所に現金で保管していた。 記載漏れの理由については、「担当秘書に事情を確認した」として次のように説明した。 宮内秀樹議員 「担当秘書に事情について確認をしたわけですが、いわゆるノルマというか、目標数値が示されます。その目標数値を達成するために、秘書がお願いをしていくのでありますけども、過去にその目標が達成されなかった年もあったり、あるいは期数が重なるとその目標数が増えたり、大臣経験者はまた増えるということも過去にはあったということでございますので、将来、そういうことを心配して、不足が生じてはいけないということで、それに対応するために保管をしていたということでございます。」 宮内議員は、再発防止策として、担当秘書を指導監督するなどと話した。 「今後このようなことが起きることがないよう、責任を持って指導監督し、再発防止に努めていきたいと思います」