マカオ、2023年広告・MICE主催業界の収支が黒字転換…アフターコロナの景気回復受け
マカオ政府統計調査局は10月8日、昨年(2023年)のマカオの広告及びMICE主催業界に関する調査結果を公表。 同局によれば、(年初からのアフターコロナスタートによる)緩やかな景気回復に伴い、企業や団体の宣伝・プロモーション需要が増加し、またMICE開催件数の大幅リバウンドとも相まって、両業界とも黒字転換を果たし、経営環境は前年から顕著な改善が見受けられたとのこと。 昨年時点の広告業界の事業所数は前年から76ヶ所増の695ヶ所、従業員数は28.3%増の1886人。収入は14.2%増の6.4億パタカ(日本円換算:約118億円)、うち7割近くが広告サービスによるもので、15.6%増。コンベンション・展示会・その他イベントサービスによる収入も9.5%増。支出は12.1%増の6.4億パタカで、内訳は購買が45.4%、外注費・コミッションが34.2%、人件費が34.2%。収支は535万パタカ(約9900万円)の黒字、業界の経済貢献を示す付加価値総額は21.0%増の2.2億マカオパタカ(約41億円)。 MICE主催業界の事業所数は1ヶ所増の107ヶ所、従業員数は9.4%減の385人。収入は41.6%増の5.5億パタカ(約102億円)、うちコンベンション・展示会・その他イベント主催サービスからの収入が87.3%を占め、これに関連する収入は44.6%増。支出は35.6%増の5.4億パタカ(約100億円)で、購買と外注費・コミッションが7割近くを占めた。収支は2091万パタカ(約3.9億円)の黒字、付加価値総額は56.7%増の1.2億マカオパタカ(約22億円)。 マカオ政府は経済の過度なカジノ業界への依存を軽減するための多元化政策に取り組んでおり、MICEは重点育成産業のひとつに位置付けられている。