日本では37世帯に1世帯は「富裕層」!? 富裕層が多い年齢層と平均資産額
皆さんは富裕層と聞いて、どれほどの貯蓄がある人をイメージするでしょうか。どの年齢層に富裕層が多く、平均資産額はいくらくらいなのか気になる方もいるでしょう。 そこで今回は、富裕層の定義や割合、富裕層の多い年齢層について解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
富裕層の定義と割合
株式会社野村総合研究所によると、富裕層の定義は「純金融資産保有額が1億円以上5億円未満」としています。富裕層にあたる純金融資産保有額に対する詳しい階層は表1のとおりです。 表1
※株式会社野村総合研究所「日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計」を基に筆者作成 富裕層の世帯数は2015年以降増え続けており、2021年には139万5000世帯、超富裕層は9万世帯でした。2021年度の国内における総世帯数は、5191万4000世帯のため、約2.8%の世帯が富裕層または超富裕層に属している結果です。
富裕層が多いと予測できる年齢層
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」によると、「3000万円以上」の金融資産を持っている年代の割合は表2のようになります。 表2
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」を基に筆者作成 富裕層で最も多いとされる60代は、子育てが一段落するだけでなく、年功序列から年収も高くなり貯蓄もしやすくなります。この結果から、若年層に比べると50代以降の世代のほうが貯蓄もしやすくなり、富裕層も増えやすくなるのです。 ただし、富裕層である1~5億円の項目がないため、富裕層に限定してのデータは不明です。
60代以降の世代が保有している金融資産
純金融資産総額とは、銀行に預けているお金以外にも「生命保険」や「株式」なども含まれます。「3000万円以上」の金融資産を一番多く持っていた60代以降の年齢層が所有している金融資産の内訳を表3にまとめました。 表3
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」を基に筆者作成 金融資産の多くは、「預貯金」「株式」「生命保険」「投資信託」だということが分かりました。