トラス危機再来を警戒、英長期金利が約16年ぶり高水準-ポンド売りも
リーブス財務相が課す財政規律を前提とすれば、国債利回りの高止まりが続けば、増税や政府支出削減を迫られる可能性が高まるだろう。
フィデリティ・インターナショナルのポートフォリオマネジャー、マイケル・リデル氏は「危機の兆しはまだ見られないが、これは買い控えと潜在的な資本逃避を示す兆候かもしれない」と認識を示した。
国債利回り上昇は通貨の価値を高める方向に通常働くものだが、金利上昇とポンド安が同時に起きた事実もトレーダーを不安にさせた。
ポンドの対ドル相場は8日の取引で、1年1カ月ぶり安値の1ポンド=1.23ドルに接近した。株価も中型株で構成するFTSE250種指数が約2%下落し、昨年8月以来の大幅安となった。
原題:UK Markets Fight Ghost of 2022 as Losses Spread Across Assets(抜粋)
--取材協力:Michael Msika、James Hirai.
(c)2025 Bloomberg L.P.
Greg Ritchie, Sagarika Jaisinghani, Naomi Tajitsu