「女系天皇」浮上も…石破政権〝左傾化〟の懸念「憲法改正」棚上げ「選択的夫婦別姓」実現 保守派に悪夢も少数与党の弱み「これが民意だ」
■「国民の怒り」日米で逆方向へ
与党大敗の理由は、日米とも「政権に対する国民の怒り」で同じなのだが、今後2つの大国はそれぞれ逆の方向に向かう。
トランプ氏は選挙戦で「不法移民の強制送還」を公約にしていた。さらに、報道によると「性別の変更をできないようにする」ことを検討しており、これだとトランスジェンダーを法的に認めないことになる。つまり米国は「保守の方向」に大きくかじを切る。
■「これが民意だ」少数与党の弱み
一方の日本では、自民党が野党第1党の立憲民主党に衆院憲法審査会の会長ポストや、衆院法務委員会の委員長ポストを譲った。立憲民主党の野田佳彦代表は8日、党のX(旧ツイッター)の動画で、衆院法務委員長のポストを確保したのは「選択的夫婦別姓の実現」が狙いと明かしている。
これにより、「憲法改正は棚上げ」「選択的夫婦別姓は実現」の可能性が強くなってきた。「女系天皇」もどうなるか分からない。日本は「左傾化」する。
国民民主党の与党への要求は、ガソリン税を一部軽減する「トリガー条項解除」にせよ、「年収103万円の壁」にせよ「減税」なので、これまでより保守的な経済政策が行われることになる。
ただ、議会運営では、数の多い立憲民主党がいくつかの委員会で主導権を握り、かつ国民民主党や与党・公明党までがリベラルな政策に賛成をする可能性が高い。前述のように、結果的に「夫婦別姓」が実現してしまうかもしれない。
保守派にとっては悪夢だが、「これが民意だ」と言われればどうしようもない。少数与党は、野党にさまざまな妥協を行わないと政権運営ができないからだ。
石破首相は11日夜の記者会見で、少数与党について、「こういう状況は、民主主義にとって望ましいことなのかもしれない」と述べたが、「左傾化」によって日本は壊れていくのではないか。
■石破首相の「選択的夫婦別姓」と「女系天皇」に関する発言
石破首相は9月の自民党総裁選では「選択的夫婦別姓の導入」に前向きな姿勢を示していたが、10月7日の衆院本会議での代表質問では、「国民の間にさまざまな意見があり、政府としては国民各層の意見や国会での議論の動向を踏まえ、さらに検討する必要がある」と、岸田文雄前政権の見解を踏襲した。