「A2RL」の自動運転フォーミュラーカーが鈴鹿をデモラン 日曜日は「AI vs. HUMAN」でクビアト選手も走行
■ A2RLの自動運転フォーミュラカーがデモレース 11月9日、スーパーフォーミュラ第8戦を開催中の鈴鹿サーキットにおいて、中東初の自律走行レースリーグであるAbu Dhabi Autonomous Racing League(以下、「A2RL」)のデモンストレーション走行が行なわれた。 【画像】センターのエアポッド上にカメラや無線アンテナが取り付けられている このA2RLでは、スーパーフォーミュラで使用しているダラーラ製のシャシー「SF23」と、横浜ゴム製のカーボンニュートラルタイヤと同じものを使用。ASPIREが準備する車両とベースソフトウェアに、チームそれぞれが追加搭載する自律走行ソフトウェアとアルゴリズムを開発し、自動運転のレースを通してその技術を競っていく。 A2RLは第8戦鈴鹿の予選と決勝の間に、自動運転フォーミュラカーのデモンストレーションレースを実施。土曜日の第8戦ではAI vs. AIと位置付け、自律走行車2台がそろって走行。スーパーフォーミュラが公式提供するオンボード映像などのリアルタイム視聴アプリ「SFGo」でも、ストレート区間では人がいないフォーミュラカーが200km/h以上で走る模様を見ることができる。 この無人で走る自律自動運転フォーミュラカーのデモを見たJRP(日本レースプロモーション)会長 近藤真彦氏は、直後に行なわれたサタデーミーティング会見において、自動運転車が無人で走る姿を見たときの感想を「あー、未来が来ちゃったなぁ」と表現。その上で、「でもヒューマンモータースポーツをうたっているんだけどなぁ、どっちを取っていいのか分からない」と語り、報道陣を笑わせていた。 自律走行のモニタリングを行なっていたチームのピットでは、無事に完走後、チームスタッフが静かにガッツポーズ。彼らにとって初めてのサーキットでの無人走行が、チャレンジングなものだったことが分かる瞬間だった。 なお、決勝日となる9日のデモレースでは、AI vs. HUMANと題して自律自動運転フォーミュラカーと人間のドライバーが走行。HUMANのドライバーは、元F1ドライバーのダニール・クビアト選手が担当する。 【お詫びと訂正】記事初出時、一部の表記に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
Car Watch,編集部:谷川 潔,Photo:佐藤安孝(Burner Images),編集部