大混戦セ・リーグの後半戦を緒方耕一が大予想 阪神の連覇? DeNA26年ぶりの優勝は?
── 巨人の後半戦のキーマンを挙げるとすると誰になりますか。 緒方 坂本勇人の復調だと思っています。彼が普段どおりの活躍をしてくれれば得点力は上がりますし、チームに勢いがつく。もうひとり挙げたいのは、捕手から一塁を守ることが多くなった大城卓三ですね。もともとバッティングに定評のある選手ですし、勝負強さも兼ね備えている。打線に厚みを持たせるためにも欠かせない存在です。 【勝利の方程式を確立した広島】 ── 前半戦2位の広島は、チーム防御率2.16とダントツの成績を残しました。 緒方 得点力はDeNAよりも1試合平均で1点ほど少ない。それでいてこの位置にいるのは、投手陣の頑張りが大きいからです。ノーヒット・ノーランを達成し、防御率0点台の大瀬良大地、前半戦ハーラートップの9勝を挙げた床田寛樹、さらに森下暢仁、九里亜蓮もいて先発陣は安定しています。さらに抑えには栗林良吏が控えているので彼にまでどうつなぐのか。自分たちの戦い方を持っているというのは強みです。 ── やはり野球は投手力が大事ですね。 緒方 広島は少ない得点で勝っているわけですが、投手交代を含め、新井貴浩監督の選手起用も見事です。 ── 打線は、プロ6年目の小園海斗選手が4番に定着しました。 緒方 秋山翔吾、野間峻祥、小園の3人が打撃10傑に入るなど、前半戦を支えてきました。守備ではショートの矢野雅哉が、アクロバチックなフィールディングで注目を集めています。 ── 後半戦のカギを握るのは? 緒方 投手力が安定しているだけに、あとは打線の奮起でしょう。先述した秋山、野間、小園のなかでひとりでもケガをしてしまうと大変なので、打線はこの3人の活躍に注目したいですね。 【リーグ屈指の攻撃力を誇るDeNA】 ── 広島とは対照的に、DeANは攻撃力の高さが目立っています。 緒方 チーム打率、本塁打、盗塁、得点と、すべてリーグトップ。もともと伝統的に攻撃力に定評のあるチームですが、今季も佐野恵太、宮﨑敏郎、牧秀悟の中軸は健在。とくに牧は9盗塁を記録するなど、機動力も見せています。