RIZINでパッキャオとメイウェザー共演実現せず?!
メイウェザーは9日にプライベートジェットで緊急来日し、メイウェザー主催の格闘技イベントの開催をぶち上げ、RIZINへの“乱入”も予告していた。 「すぐに戻ってくる。自分のTMT(ザ・マネーチーム)の支店も東京に開くし、2週間、もしくは1週間以内に戻ってくるだろう」 もしRIZINのリングでパッキャオとメイウェザーの“共演”が実現していれば、それは世界が注目する遭遇になるはずだった。パッキャオが1月にエイドリアン・ブローナーと防衛戦を行った際にも興行に噛んでいたメイウェザーはリングサイドにいたが、試合が終わると予定されていたリング上の“共演”を拒否して、さっさと会場を後にしていた。NBAの試合会場などでも度々、両者は挨拶を交わしたりしていたが、本当の意味での“共演”はなかった。 実は、2015年以来となるメイウェザーvsパッキャオの再戦の噂が米国のボクシング界では絶えない。一説では、9月にPPVの枠をショータイムが確保しているという話まである。 メイウェザー自身は、先日の来日緊急会見でも「それ(再戦)はクレイジーだ。かつては、世界中のファンや人々が、この戦いを求めていた。その戦いを実現して自分が勝ったんだ。ファンが納得しているか、していないかわからないが、オレはもう引退している。基本やらない。お互い年をとっているし、もう誰も再戦を楽しみにはしていないだろう」と、再戦に否定的な考えを明らかにしていたが、態度急変はいつものパターン。何をしでかすかわからない男である。 しかも、榊原実行委員長がRIZINのリングでのエキシビションでのメイウェザーvsパッキャオ戦の構想を温めている。その両者が公のリング上でトラッシュトークでも行えば、爆弾発言が飛び出す可能性もあった。それだけにメイウェザーの来場がなくなったのは残念だが、「来ないで欲しい」と願っていた天心にとってみれば朗報だろう。 大晦日にボクシングルールのエキシビションで対戦したが、体重差とボクシングキャリアの差を埋めることはできずに無残なTKOに沈んだ。メイウェザーは天心の才能を絶賛したが、せっかくの試合の日に、メイウェザーが来日すれば、レジェンド2人に話題も主役の座も持っていかれてしまう。もちろん試合にも集中できない。メイウェザーが開催する予定の格闘技イベントについても「参加? 嫌ですね」と拒否の姿勢を明らかにしていたほどだった。 天心が戦うビアグタンのパッキャオの“刺客”というキャッチフレーズにはケチがついた。実際、パッキャオはビアグタンに会ったことも教えたこともなく、情報を出しただけで、結果的にRIZINが話をまとめてきた選手を承認して、推薦選手にしただけというのが事の真相だった。ただ、パッキャオとメイウェザーの“共演”がなくなったリングで、天心が豪快な瞬殺KOで、6階級王者の推薦選手を葬れば、彼が「RIZIN.15」の主役となるだろう。