文章が相手に伝わらないのは「接続詞の使い方」が原因だった!?
文章を書くときに、ほとんど意識していないのが接続詞です。 取引先に送るメール、SNSの投稿、資料を作成するときなど、文のつなぎとして無意識に使っている方が多いのではないでしょうか。 しかし、接続詞ほどマニアックで奥深い品詞はありません。 「だから」「なので」「そのため」など、同じ順接の接続詞でも、どれを使うかで相手が読んだときの印象は大きく変わります。 読み手からしたら、そのくらいインパクトの強い重要な品詞なのです。 接続詞には文と文、ことばとことばをつなげる役割があるため、接続詞の使い方を知ることで後ろの文を印象付けたり、伝えたいことを明確にしたりなど、豊かな文章がつくれるようになります。接続詞の使い方を正しく学んで、ワンランク上の文章が書けるようになっていきましょう。 (※以下は前田安正・著『伝わる文章がすぐ書ける 接続詞のコツ』の一部をもとに再構成したものです) ***
接続詞を変えるとその後の文の風景が変わる
接続詞は、前の文とそれに続く文の関係を示す指標になります。次の「犬がいる」に、さまざまな接続詞をつけて考えていきましょう。 ・犬がいる。だから、うちの犬を近づけないようにしよう。 ・犬がいる。おかげで、心が癒やされる。 ・犬がいる。それで、犬が苦手な僕はその路地を避けて登校している。 ・犬がいる。しかし、人懐こいので番犬にはならない。 ・犬がいる。とはいえ、猫も一緒に飼いたい。 ・犬がいる。そして、飼い主とじゃれ合っている。 ・犬がいる。そのうえ、羊もいる。 「犬がいる」という最初の文はすべて同じです。ところが、その後に続く文はそれぞれ異なっています。接続詞は「犬がいる」と、続く二文目がどういう関係にあるのかを示していることがわかると思います。 たとえば、最初に挙げた「犬がいる。だから、うちの犬を近づけないようにしよう。」という文章があったら、みなさんはその次に来る文章をどう展開するでしょうか?