第２セット、プレーする渡辺勇大と東野有紗（手前）＝撮影・中田匡峻

　「パリ五輪・バドミントン混合ダブルス・３位決定戦」（２日、ポルトドラシャペル・アリーナ） 【写真】歓喜の銅メダル　抱き合うワタガシ　東野有紗の目には涙が 　東京五輪銅メダルの“ワタガシペア”こと渡辺勇大（２７）、東野有紗（２８）組＝ＢＩＰＲＯＧＹ＝は韓国の叙承宰、蔡侑玎ペアと対戦。ストレートで撃破し、日本バドミントン界では初の２大会連続メダルを手にした。 　１３年間育んだ自在のコンビネーションは間違いなく、パリのファンの心を打った。鮮やかすぎる前衛、後衛の入れ替わり。ワンプレー、ワンプレーで目を合わせ、タッチをかわす姿。そして韓国ペアのリズムを崩したディフェンス力。ゲーム開始直後は韓国側にも歓声が飛んでいたが、次第にワタガシペアががっちりと心をつかんでいった。 　第２セット中盤、スタンドからは盛大な「ニッポン」コールがわき起こった。その声に乗せられるように２人のコンビネーションは美しさを増していった。 　終盤に２点差をひっくり返し、先にマッチポイントをつかんだ。そこからいったんはデュースへ持ち込まれたが、最後は相手を押し切った。渡辺は「僕らめちゃくちゃきつくて、声援が後押ししてくれた」と明かした。東野は「メダルが取れて良かったです」と語り、コート上で熱い抱擁をかわしていた。