【解説】「新卒3年目の娘、ほとんど貯蓄しておらず心配です」若者世代の資産運用と貯蓄事情
若者(20歳代・30歳代)が資産運用を行う理由とは?
野村アセットマネジメント資産運用研究所「投資信託に関する意識調査2024」では、各年代における「資産運用の目的」に関する調査結果を明らかにしています。 全年代において「老後資金のため」がもっとも多くの回答を集めました。 20~29歳は41%、30~39歳は53%が「老後資金のため」に資産運用を行っています。 若い年代であれば「レジャーや旅行などのため」「教育費のため」といった目先の出費に備えて資産運用を行っているのではという先入観もあります。 しかし、セカンドライフやもっと先のことを考えている人が多いようです。 普通預金ではお金を利率で大きく増やすことは難しいとされている現代。お金を賢く増やしたいと考える人は年代問わず多いといえそうですね。 ここまで確認してきたように、老後のお金のために何か対策している若者は決して多いとはいえないものの、一定数いるようにも見受けられます。 次の章では、若者の貯蓄事情についてチェックしていきましょう。
20歳代・30歳代の貯蓄事情。我が子の貯蓄は平均よりも多い?少ない?
ここでは、20歳代・30歳代の貯蓄事情を見ていきましょう。 20歳代の貯蓄額の平均は249万円、30歳代については601万円でした。「最近の若い子はちゃんと貯蓄をしているんだな」と関心した人も多いのではないでしょうか。 しかし、現実により近いとされる中央値では20歳代は30万円、30歳代で150万円。働きはじめて間もない人が多い20歳代は貯蓄にまわせる余裕がない人も多いのでしょう。 また30歳代になると、マンションの購入や子どもについて真剣に考える人も増えてきますが、中央値は150万円です。 いずれの年代においても平均値と中央値に大きな差があることを考慮すると、若者における経済状況も二極化しているといえます。
【解説】資産形成をはやいうちからスタートする利点とは?
資産形成をはやいうちから行うことでメリットがあるのも事実です。 NISAもiDeCoも長い時間をかけて資産を増やすことを前提にした制度のため、はやく始めればその分だけ恩恵を受けられます。 例えば、投資信託は元本が保証されている商品ではないため、マイナスになることもあります。しかし、運用年数が長ければ資産がマイナスになる可能性を減らせます。 また、自分に合った資産形成の方法というのは人によって異なるものです。若いうちからいろいろ試してみると勉強にもなるでしょう。