なぜ今?最高値を更新する「金」が中国の若者の間で人気の理由
中国の金需要は若者がけん引
日本では、結婚指輪の8割超がプラチナと、金のジュエリーをつける人は少ない。一方で、中国はジュエリーの60%は金となっているほど、金が好まれる。 高級百貨店やショッピングセンターには、中華系または香港系の宝飾店が3店舗以上あり、その店のメイン商品はほとんどが金のジュエリーだ。香港系の周大福(chow tai fook)、周生生(chou sang sang)が中国のTOP2で、それぞれ香港市場コード01929、00116で上場している。ただ、株価は低迷気味である。 また、これまでの金ジュエリー消費者層が、35歳以上であったのが、18~35歳に代わり、消費者のシェアの半分以上を占めるほどとなっており、最近では若者が宝飾店で商品を選んでいるのをよく見かける。 商品も若者向けのスタイリッシュなデザインが増え、「すみっこぐらし」や「ちびまるこちゃん」の小さいマスコットのついたブレスレットは4万円程度で購入できる。また、貯金箱に入れて貯めることができる金豆子は1g1.5万円程度から購入できる。 金ジュエリーの市場規模は2022年には3,500億元(約7兆円)であったが、2024年は成長が緩慢になるとみられる。ただ、ユーロモニターの予測ではその市場規模は拡大傾向で2027年までに4,500億元を超えると予想されている。 2024年、中国による金実需は景気とともに減速傾向となるかもしれないが、長期的に見れば金市場規模は拡大傾向であり、金価格にも長期的には上昇傾向につながると考えられる。 ※1元=20円換算 (参考) 日経新聞 2024年7月24日 「金に群がる中国の若者」 文/大堀貴子
@DIME編集部