怠惰を戒め、無病息災祈る 遊佐・アマハゲ行事
遊佐町吹浦に伝わる国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産のアマハゲ行事が3日、女鹿集落で行われた。翁(おきな)や鬼の面をかぶったアマハゲが泣き叫ぶ子どもを抱きかかえ、怠け心を持たないよう戒めた。 地元住民ら20~40代の男性7人がケンダンと呼ばれるわらみのとお面を着用し、約30軒を回った。太鼓の音と共に「ひょおー」と奇声を発して家の中に入ったり、沿道にいた子どもを抱きかかえたりし、「いい子にすっが」と問いかけた。子どもは泣き叫び、「いい子にします」と約束していた。 祖父母宅を訪れていた同町藤崎保育園年中の庄司颯馬(そうま)ちゃん(5)は初めて体験し、「怖かった。お母さんの言うことをちゃんと聞く」と泣きながら話した。 アマハゲは、火に当たってばかりいると手足にできる「火だこ(地元の方言でアマミ、アマメ)」を「剥ぐ」ことが語源とされ、怠惰を戒めて無病息災を祈願する行事。同地区3集落で行われている。