山田杏奈が語る連続ドラマ版『ゴールデンカムイ』「みなさん、本当にクセが強いです!」
原作でおなじみの酔っぱらうシーンは恥ずかしかった
――今回のドラマ版では、原作でもおなじみのアシリパが酒を飲んで、酔ってくだを巻くシーンもありますが、意識されたり、参考にしたことなどがあれば教えてください。 山田 お酒を飲んでみんなでワーっとなるところは、撮影が始まって、私がクランクインして本当にわりとすぐ、1週間後ぐらいで、まだみなさんがどんな感じなのか掴みきれていないときだったので恥ずかしかったですね(笑)。ただ、あのシーンを終えたことでそれぞれの持つ雰囲気やキャラクターの濃さであったり、どうやっていこうみたいな部分が見えてきた気がします。参考にしたのは、原作の漫画です。面倒くさい酔い方というのを頭に置いてやっていました。 ――それ以外に、コミカルなシーンで山田さんのお気に入りのシーンを教えてください。 山田 コミカルなシーンでいうと、“キサラリ”という、アイヌの村にある、子どもたちを驚かせるための道具をみんなで使うシーンがドラマで出てくるんですけど、そこがものすごいシュールで好きですね(笑)。 ――これまでも主演作を含め、数多くの作品に出演されてきましたが、これだけ規模の大きな作品に、しかも映画、連続ドラマと長期間にわたる撮影、プロモーションに参加されたことで、作品への向き合い方などに関して、ご自身で変化を感じたり、新たに気づいたことなどはありますか? 山田 芝居への向き合い方ということに関しては、どの作品も同じという気持ちが大きいんですけど、こういう作品になると、取材をしていただく機会や宣伝の機会も多かったりするので、そういうところで、まず「観てもらう」ということがすごく大事なんだということを感じますし、同時にそれがすごく難しいということも感じます。そこはできる限り努力したいなと思いますが、あらためて多くの人に観てもらうってとても大変なことなんだなと。 今は、映画館での公開があって、その後配信されることも多い時代の中ですが、もちろん、映画館に来ていただくのが一番だと思いますけど、どういう入口からであっても、まず観ていただくというのが、本当に大事なことなんだと作る側として思います。 ――これだけ長い期間、ひとつの作品に携わったり、次々と新しい作品に挑まれるにあたって、集中力の維持や気持ちの切り替えという部分で、大切にされていること、意識されていることはありますか? 山田 私は作品がひとつ終わったら、美容室に行ったり、ネイルをしたりするようにしています。作品を縫っていたりしたら難しいこともあるんですけど、1回終わったらルーティンとして、一度自分のやりたいことをバーってやって、「ひとつ終わったよ」というのを自分に言い聞かせるような感じですね。 ※アシリパの「リ」は小文字が正式表記 取材・文:黒豆直樹 撮影:川野結李歌 ヘアメイク:菅長ふみ(Lila) スタイリング:中井彩乃 <番組情報> 『連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』 毎週日曜日午後10時よりWOWOW独占放送・配信(全9話)