マカロニえんぴつの美学「演奏している姿が浮かぶような音像に」
『ミニオンズ』『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』などを打ち出してきたIlluminationの新作アニメーション映画『FLY!/フライ!』が公開を迎える。マカロニえんぴつ書き下ろしの主題歌『月へ行こう』は、狭い場所しか知らないカモの家族が大冒険をする物語のエッセンスを、一つひとつの歌詞やメロディに落とし込んだ。 【全ての写真】マカロニえんぴつの撮り下ろしカット(全12枚) 「聴いた人が、暗い気持ちにならないような歌にしたい」――作詞作曲を担当するボーカル&ギター・はっとりが込めた思い、そして、メンバー全員で目指した音作りとは。
映像の臨場感、精神的な成長、そして家族愛
――Illumination新作『FLY!/フライ!』は、一度も故郷を出たことのないカモの家族が、外の世界を夢見て飛び出し大冒険する物語です。映画をご覧になって、どういった印象ですか? はっとり(Vo, G) 『FLY!/フライ!』は波乱万丈がわかりやすく、ユーモアに富んでいて、皮肉めいた描写もある。とくに小さな子は夢中になって観るだろうな、と思いました。僕がいちばんすごいな、と思ったのは、飛翔しているシーンの映像の迫力です。僕たち人間は絶対に経験できないじゃないですか、飛んでいるときの主観のアングルは。自分も一緒に飛んでるんじゃないかっていうドキドキ感がありました。 田辺由明(G, Cho) 今までずっと安住の地で暮らしていたカモの家族が、あるきっかけで決意をして、外の世界に出ていく。そして、出ていった瞬間からけっこう怖い目に遭っちゃうっていう。でも「最高だった、もう一回行こうぜ!」なんて言ったりして、苦境も楽しんでるんですよね。僕もそういう生き方をしたいな、と。 高野賢也(B, Cho) キャラクターの見た目や表情から、世界に入り込みやすい作品ですよね。Illumination作品はもちろん、海外のアニメーション作品って、キャラクターが無言でいても「寂しいのかな?」って感情が伝わってくるんです。このカモの家族たちも、冒険に出た瞬間に危ない目に遭ってしまうけど、新しいことに挑戦することで大人になる。その変化がリアルで、かつ精神的な成長も感じました。 長谷川大喜(Key, Cho) それでいうと、僕もお父さんカモのマックが見せた心変わりに、すごく感動しました。 ずっと故郷の池から出るのを渋っていたマックが、知らない世界を見てみたい、冒険したいっていう家族のために「よし、出るぞ!」って勇気を出す。家族や仲間を、体を張って守る。そんな気持ちの強さが移り変わっていくのを見て、自分も、安心な場所に居続けるだけじゃなく攻めようって思えました。音楽でもそうですし、人としても。