<黒沢ともよ×戸松遥>「響け!ユーフォニアム3」でヒリヒリ! 混乱する久美子 真由は異物?
黒沢さん 恐縮です。最初、はる様とは共演しないまま、お姉ちゃんとして遊んでもらってきました。今回、共演させていただき、声優としての確立されたお芝居のすごさを感じていました。テストの時から音の完成度がすごくて、第一線でずっと戦ってきた先輩は格好いいな!となって。ご一緒させていただき、甘えちゃった部分がたくさんありました。背中が大きく見えました。
戸松さん ともよには子役の頃から積み重ねてきた経験もありますし、掛け合いでお芝居をすると、出てくるものが毎回違うんです。それがすごく楽しいんですよ。掛け合いから生まれるものが新鮮で、一緒にお芝居していて、楽しいですね。
--テレビアニメ第1期のスタートから約9年がたちました。黒沢さんにとって「響け!ユーフォニアム」とはどんな存在になっている?
黒沢さん 正月? 1年に一回じゃないけど回ってきて、実家みたいに大切な場所ですね。試されている気もしますし、もはや試されてもいない気もする。今までこんなことがありました……とお芝居を通じてお手紙を交換するみたいにもなっています。身の引き締まる思いもありつつ、安心感もある大切な場所ですね、なくなったらどうなるんだろう?とも思います。
--最後に、放送に向けてメッセージをお願いします。
戸松さん ヒリヒリします(笑い)。真由は、吹奏楽部員にとって、いろいろなことを考えるきっかけになる人物なのかもしれません。高校3年生という学年についても考えさせられます。高校の部活というコミュニティーの中で、本人たちなりに一生懸命で、高校生の時にしかできないことがあって、羨ましくもあります。もう子供ではないし、自分たちで考えて動かなきゃいけない年齢だけど、未熟で、まだ社会を知っているわけではなくて。絶妙な年齢の子たちのお話から感じるものがあり、大人として見ると、懐かしかったりもします。ぜひ見守りつつ、ヒリヒリしてください(笑い)。
黒沢さん ヒリヒリしますよね(笑い)。久美子は部長になり、自分の感覚で今まで判断していたことが、感覚じゃなくて頭で判断しなきゃいけなかったり、しなくてもいいのにそうするべきだと思ってしまったり、久美子にとっての初めてがたくさん描かれる。「黄前さんらしいね」で始まった「響け!ユーフォニアム」ですが「黄前さんらしくない」ことも続き、そんな黄前さんがどうなっていくのか? そこを楽しんでいただければと思います。会社にお勤めの方が、黄前さんを見ていると、我がことのように感じるかもしれません。彼女の成長と共に、自分の物語とも感じて、楽しんでいただけるとうれしいです。