ビル・ゲイツが実践している読書術が効果的な理由。脳科学でわかった「学習の仕組み」
脳は、パターンを認識するように配線されている
被験者の反応を分析した研究チームは、私たち人間は本能的に、吸収したデータにパターンや類似点を求める、と結論づけました。 つまり、ゲイツ氏の言い方にならえば、私たちは互いに似ているものを探し求めるのです。 私たちの脳は、可能な場合は常にパターンを見つけ出し、細部すべての理解よりも、この大まかなパターンの把握を優先させるように配線されています。この配線が、学習のスピードアップと、パターン認識のスピードアップに役立っています。 こうしたスキルは、何か危険が差し迫っていることをパターンが警告している場合に命を救ってくれるかもしれません。メンタルエネルギーを温存できる点も同様に重要だと、研究チームは述べています。メンタルエネルギーは、私たち人間のもっとも貴重なリソースの1つです。
網を広くはり、パターンにする
この知識をどのように使えば、あなたの会社とあなた自身にメリットをもたらすことができるのでしょうか? ゲイツ氏は、読書や勉強の際、そこにパターンを探し求めます。これがなぜ効果的な学習方法なのかは、もうわかりました。であれば、そこには試してみる十分な理由があります。まずはあなたも、これを実践してみてはどうでしょう? 何かについて学びたいと思っている人は、何を読むか、何を勉強するかを決めるときには、網を広く張るようにしましょう。 全体に目を向け、途中で少しぐらい間違いをしてもあまり気にしないようにしましょう。そうすれば、人間の脳のいちばん得意なこと、つまりパターンやフレームワークの認識を、あなたの脳ができるようになります。 興味深いことに、この研究から、大まかなパターンを把握するほうが得意な人の中には、正確さに欠ける人がいることもわかりました。反対に、細部に気を配るほうが得意な人の中には、大まかなパターンの把握が苦手な人がいることもわかりました。 プロジェクトの担当者を採用・指名するときのためにも、こうした違いがあることを頭に入れておきましょう。これらスキルの両方を兼ね備えることができれば、とても強力なチームになるはずです。 ──2023年3月25日の記事を再編集のうえ、再掲しています。 訳: ガリレオ/Source: CNBC Originally published by Inc. [原文] Copyright © 2023 Mansueto Ventures LLC.
ライフハッカー・ジャパン編集部